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「A」  作者: みんと*
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43/64

第43章

・



「・・・ネコ?」



「え?」



・



「それネコ?・・タヌキ?」



・・・。なぎが。



おれの、砂の上に描いた、絵を見て言う。



・



「ドラえもんじゃん。」



「・・・。?」



「ぇ?おまえドラえもん知らねーの?」



・・・そんなヤツ。・・・いんの・・・・?



・



なぎが。



不思議そうな顔でそれを見る。



・



・・・かなり。



忠実に描いたつもりだけど。・・・



・



とんと。



!!



・



おまえがおれの肩に、頭を乗せる。



「可愛い、ネコだね。・・・・」



「・・・・。」



・



「だから。」



「ネコじゃねぇって・・・・」



・・・ドラえもんだって・・・・・



・・・。ぁれ・・・ぁぃつネコ、・・・だったっけか・・・・



条件反射みたいに。



そっと、なぎの肩を、抱き寄せた。



・



不思議と。



波の音はもう聞こえない、それ以上に。



耳に響くのは。



自分の心臓の・・・音だけ。・・・・



・



ぁぁ、



おれいま、



生きてんだなって、



自然とそう・・・思った。



・



・



・



そのままおまえが。



上を向くから。



・



・・・・。



・



・



もぅ・・・・・



唇が。おまえの・・・・



唇が、おれの。



唇のすぐ。



近くで。



・



・



そっと。



顔を・・・近付けて、また、唇の横に、キスをした。



・



だってさ、



それが自然だったから。



そう、それを言い訳にして。また・・・そうやって自然と・・・もう一度、頬にキスした。



・



・



ちゅっ。



今度は、音が出る・・・くらいに。



・・・。



・



またおれは・・・このままだと。どうにも止まんなく、なりそうで。



足元にはドラえもん。



・



・



こんな時ナゼか、



そぅでも・・・思ってねぇと、だってさ、・・・そうでもしてないと。・・・・



・



・



「たけし、・・・・」



・



・・・。!!



・



・



おまえが、今まで。聞いた事もないような。



優しい、



可愛い、甘ったるい声でそう・・・・



おれを呼ぶ。



・



・



呼ぶって言うか、・・・はぁ、



それだけで。



思わず息と、心拍数が急に上がる。



・



・



まるで・・・その先を・・・お願いって、誘いを、かけられて、いるようで、



おまえの。



身体をぐっと引き寄せて。



また。顔を傾けて、キスをした。



・



髪を撫でて。まずおでこに。・・・



・・・ちゅっ、



・



・



また頬に。



・



音を立てて。



「ん、」



・



・・・。



・



「ん。・・・たけし。・・・」



・



・



だって、キスするたびに、



おまえだって、目を閉じて、おまえだって・・・そぅ・・・応えて、声を出すから。



・



おれはすぐに。



夢中になっちゃって、



・



もう、向き直って、おまえの顔を両手で挟んで。



・



わかる。



・・・。



自分が。今どんな顔してるか。



わかる。・・・・・



・



ちゅ、・・・・ちゅっ。



・



そんな、マジな顔したら、ダメだろ、



・



何度も。なぎのその頬に、



愛し気に、頬をすり寄せて・・・何度も。何度もキスをした。



・



・・・だめだろ。



・



そんなの・・・。



・



・



もぅ・・・よせって。



・



・



「・・・はぁ、」



・



・



そんな、風に必死に自分自身を、たしなめる、自分と、



色っぽいなぎの・・・吐息と、闘いながら。



・



・



・・・もぅ、だめだ。



おれは、これ以上は。・・・・・



・



今にも、唇に、唇が触れそうになるのを、



触れたくて、たまんないのを、必死で我慢して、それだけは。・・・



阻止して。自然と、



息を止めていて。おれ、・・・・



死んじゃうよこのままじゃ、これ以上したら。



唇に、・・・なんてキスしたら。



言い訳、できなくなる。



・



もう誰の。



誰に対する、何の言い訳かも。



全く、わからなかったけれど・・・・



・



・



そう思うのと同時に。



なぎが、



おれの胸の中に、



飛び込むみたいにぎゅっと、



身を寄せた。



・



思わずその身体を受け止めて。



思い切り。



ぎゅっと、・・・・ぎゅぅっと、腕の中で、なぎの身体を、抱きしめる。





・

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