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「A」  作者: みんと*
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42/64

第42章

・


・・・び・・・・、っくりした。・・・・・・




「座ろ?」



可愛く。なぎにそぅ言われて。



「・・・・・。」



そのまま砂浜に、腰を降ろした。



・



・・・遠くまで、目線を投げて、眺める。・・・



・



波の・・・色は白だ。



空と、海の境界線だけは・・・同じくらい、青くて・・・・




ざぁ・・・・、・・・ざぁ、・・・・・・



引いては、寄せる、少しだけ・・・思うより、不規則な、間隔をあけた、まるで。子守歌みたいな。



・・・。



心地いい、波の・・・・揺らぎの、音がする。



あれは、風波。



風が・・・作る波だ、



おれ達は、風の強さを数字で言う。



今は、その強さは単位で言ったら1.5か、・・・2くらいは、あるか。



それと、波浪が重なって。ぶつかり合った途端、白い、波が砕け、泡になって。すぐに、



砂浜に、さぁっと広がって、消えて、ゆく。・・・・沖の方はきっと、ほとんど、



波はないだろう。



穏やかな、・・・・



優しくって、控えめな、波。・・・まるで誰かさんみたいな・・・・な、ふふ。



こんな・・・波もいいな、いつまででも。



いつまでも、いつまでも・・・・聞いて、いたくなるな、



いつまでも・・・・この・・・音。・・・・・



・



目を閉じて。



腕に頭を乗せて、おまえの・・・方を向いたら。



おまえが。・・・



・



・・・。



・



おまえの。おれを見る、気配で目をあける。



・・・おまえが。思ったより、近くで。おれの顔を、



じっと、見つめていた。



身体をぴったりと、くっつけて。



・・・。



もう。全てそのままにして、・・・言う。




「・・・。なに?」



・



・・・。ふと、おまえが目じりを下げて微笑む。



・



「・・・・。」



・



「たけし、」



「ん・・・?」



・



おまえって、ほんとに。



綺麗な顔してんな・・・・・・・



・



・



「・・・たけし、って・・・絵・・描くの上手いんだよね。」



「・・・?」問いかけなのか、



何なのか、分かんないような言い方で、



そう、おれに言う。



「・・・上手くねぇよ。」



おまえを見たまま。答える。



・



ずっとこのまま、見て、いたくて。・・・・



「うそ。」なぎが言う。



「・・・でも、」そう言って、ゆっくりと、頭を上げて、



やっと、視線を外す。



・



「・・・。」



「でもずっと習ってた。」



・



「習いに行ってた、」



今思えば。・・・



・



「別に、何の役にも立たないのにさ、」



「・・・。」



「隣町まで。習いに行ってたな、すげぇ楽しかったな、」



急に。思い出して・・・・



「ふふ。」



・



「・・・。行かせて、もらってた。」



そんな事も。



してもらってたな・・・・



おれ、ずっと・・・・



・



そう言って。砂浜に。



指の先で、〇を書いた。



・



「・・・。」



・



〇の中に・・・また、小さい〇を書いて。



それを、・・・二つ書いて。



・・・没頭できる事が、何より、楽しかった。



また・・・小さい〇と、その下に、棒と三日月も書いた。



なぎが言う。



「絵も・・・上手いし、走るのも凄く・・・早いし、運転も、とっても上手なんだよね。」



「・・・・・。」



「車も、船も。」



・



・



「・・・ぇ?」



・




僕の。・・・・たけし。・・・・




・


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