第41章
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砂浜を、なぎと散歩した。
「・・・。」
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「ふふ。」
「・・・。」
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時々、
振り向いては、おれを見て、笑う。・・・・
おまえの、顔ばっか見て。せっかくの。・・・海が、見れない。おまえが、歩く時は、目の前、の・・・・・
なぎが付ける。
・・・砂の、上に付ける。・・・・
小さな、足あとだけを、見つめた。
まるで羽根でも生えてんじゃないかと思うくらい、軽く、軽やかに、動いて歩いてく。
その後ろ姿も、何もかもを。
見たくて。ただ・・・・
見てたくて。
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・・・何話したらいいかわかんなくて。・・・無口になる。
「・・・。」
「僕といるより。」
「・・・・。?」
「彼といるほうが、断然、楽しそうですね。」
また振り向いて。おれを見て言う。
「彼って?」
「毅クン。」
「・・・・ぁぁ、・・・・」
・
「楽しい?」
「楽しいよ。」
「僕といるより?」
「ぅん。」
「そぅですか。」
もぅおれの方を向いて。あからさまに。拗ねたような、顔をする。
「なんだよ。」
可愛い唇が。とんがってる。
キス・・・してぇなぁ。・・・・・
おまえと。キスしたい。
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ほらな。
おまえといると最近すぐ。こんな事ばっか。考えちゃうから。
「・・・おまえといると。」
「・・・。」
「辛いんだよ。」
色々と。・・・・・・
「・・・そぅですか。」
ぷぅっと今度は。ほっぺまで、ふくらます。
途端に、笑って。
「・・・。なぎ、」
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「なぎさ。」
ふふ。また・・・おれを見て、風に吹かれながら目を細めて笑う。
・・・。だから目が・・・離せねぇんだよ、あんまりにも、可愛いくって。・・・何だか、今日は、・・・凄ぇな、今日も。すげぇ、可愛いな。
きらっきら・・・してんな、おれが、
何言っても、笑って。
なんか。・・・笑ってばっかいて。
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おまえが。・・・幸せそうに見える。
おれも。・・・・そう?
そんな・・・顔してる?
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「なぎさ。」
また。おまえをまた、そう呼び止めて。
そう、聞こうとして。
そう聞こうとしたのに。
振り向いた。
おまえがおれの手を、・・・・
「ぇ?」
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・・・取って。そのとった手を、両手で持って、強く握って、引っ張った。
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