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「A」  作者: みんと*
41/64

第41章



砂浜を、なぎと散歩した。



「・・・。」





「ふふ。」



「・・・。」





時々、



振り向いては、おれを見て、笑う。・・・・



おまえの、顔ばっか見て。せっかくの。・・・海が、見れない。おまえが、歩く時は、目の前、の・・・・・



なぎが付ける。



・・・砂の、上に付ける。・・・・



小さな、足あとだけを、見つめた。



まるで羽根でも生えてんじゃないかと思うくらい、軽く、軽やかに、動いて歩いてく。



その後ろ姿も、何もかもを。



見たくて。ただ・・・・



見てたくて。





・・・何話したらいいかわかんなくて。・・・無口になる。



「・・・。」



「僕といるより。」



「・・・・。?」



「彼といるほうが、断然、楽しそうですね。」



また振り向いて。おれを見て言う。



「彼って?」



「毅クン。」



「・・・・ぁぁ、・・・・」





「楽しい?」



「楽しいよ。」



「僕といるより?」



「ぅん。」



「そぅですか。」



もぅおれの方を向いて。あからさまに。拗ねたような、顔をする。



「なんだよ。」



可愛い唇が。とんがってる。



キス・・・してぇなぁ。・・・・・




おまえと。キスしたい。





ほらな。



おまえといると最近すぐ。こんな事ばっか。考えちゃうから。



「・・・おまえといると。」



「・・・。」



「辛いんだよ。」



色々と。・・・・・・



「・・・そぅですか。」



ぷぅっと今度は。ほっぺまで、ふくらます。



途端に、笑って。



「・・・。なぎ、」





「なぎさ。」



ふふ。また・・・おれを見て、風に吹かれながら目を細めて笑う。



・・・。だから目が・・・離せねぇんだよ、あんまりにも、可愛いくって。・・・何だか、今日は、・・・凄ぇな、今日も。すげぇ、可愛いな。



きらっきら・・・してんな、おれが、



何言っても、笑って。



なんか。・・・笑ってばっかいて。





おまえが。・・・幸せそうに見える。



おれも。・・・・そう?



そんな・・・顔してる?





「なぎさ。」



また。おまえをまた、そう呼び止めて。



そう、聞こうとして。



そう聞こうとしたのに。



振り向いた。



おまえがおれの手を、・・・・



「ぇ?」





・・・取って。そのとった手を、両手で持って、強く握って、引っ張った。




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