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スキルハント  作者: 如月上下
33/37

エリート存在定義


静寂


生ぬるいしっとりとした風が肌に張り付く



滲み出る汗


不快だ



深江はトボトボと何もない夜道を歩く



このまま消えてしまいたい


そうすれば何も考えなくて済む



深江「・・・でも、そうなると俺が背追い込んでる物を誰かに押し付ける事になる」



それだけは避けたい


先程から携帯のバイブが鳴り響くが、出る気にはなれない



恐らく元町だろう



あんな事を言ったんだ、戻れる気になんてなれない・・・・



でも、改めて一人になるとなんだろう



寂しいが



伊丹「気が楽・・・とでも言いたそうだね」



不意に聞こえた声に反応し臨戦態勢に入る




深江「伊丹⁉︎」



見知った顔、だが深江はそれでも戦闘態勢から外れない



伊丹「まぁ、その反応の薄さ、感心するよ」


すると伊丹は自身の顔に手を当てる



深江「お前、何を・・・・・っ⁉︎」



深江の言葉が終わらない内に伊丹は顔から手を外す



そこにあったのは



半顔は元の伊丹そのもの


もう半顔はムカデの頭になっていた



伊丹「・・・・分かるかい、スキルを高めれば高める程共鳴率は上がる」



深江「お前、まさか⁉︎」


伊丹は深江のその言葉を手で制しながら続ける



伊丹「するとどうだい、次第にスキルに体を蝕まれる様になるんだよ、僕の場合は脳にまでその影響が出てきている」



伊丹とムカデの目には光が消え失せ、淡々とした口調になっている



伊丹「僕は今でこそワーストだ、だが・・・」



深江は口を開く



深江 伊丹「「元・エリート」」



伊丹「分かるかい、現状の能力犯罪者を調べてみるといい」



深江「全員がエリートだとは限らないだろ」



深江は伊丹の言葉に反論するが



伊丹「全員元・エリートだ」



現実は厳しかった


エリート


能力者達の憧れであり皆がなろうと努力する能力者の優等生


エリートになれば将来は約束されたものだと言われていたのに



エリートは厳しい努力と自身のスキルに対する理解力が必要だと言われているのに



その将来も努力も、結局はその共に高め合った能力によって無駄にされてしまうと言うのか




伊丹「さて、ここまでの話を聞いてどう思う?」



伊丹は元の顔に戻して深江に問いかける



伊丹「今からエリートを目指して将来を捨てるかこのままワーストとして堕落しながら力を付けるか」




深江「俺は・・・・・」




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