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後輩と王道
「遅刻遅刻ー!」
『……』
「あ、先輩!危ない!」
『……え?』
「きゃあ!」
『うおおおおお!?』
「いたたた…… 先輩、お怪我はありませんか?」
『わりと痛いけど…… あれ?なんでトーストくわえてんの?』
「王道を極めようかなと思いまして」
『……よくある、トーストくわえて曲がり角でぶつかって教室で再会ってベタなやつ?』
「そうですね、曲がり角だと先輩じゃない方に当たってしまう危険性があったのでこの道にしました」
『やっぱり確信犯かよ!こんな見通しの良い広い一本道で後ろから突進してきてんじゃねえよ!』
「いいですね、この感じ」
『なにがだよ』
「ぶつかったことを理由に口論になり『なにあいつ、ムカつく!』となったあとで教室で『あっ、今朝の!』と再会…… これは全て私の思い通りに物語が動いてますよ」
『キミと俺じゃ学年が違うだろ……』
「……ハッ!!」
『そんなガチで気付くなよ』
「……先輩」
『なんだよ』
「私のために…… もう一年待ってて、もらえませんか……?」
『そんな恥らう乙女の表情で留年強要されたのは初めてだぜ』




