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脱出

遅くなりました。

Side アメリカ合衆国 ストライカー旅団戦闘団 ジョセフ・ハドソン二等軍曹

-ホテル屋上-

時刻不明


屋上に銃声が響き渡りそして薬莢の落下音が屋上に響き渡った。






……俺は、死んだのか? それとも、……感染者になって射殺されたのか?


声が聞こえる……


「-ジ・・・フ!! しっ・りしろ! おい、無事か!?」


最初の方は、何を言っているのか理解出来無かった。


何回か聞く内に、安否を気遣っているということは理解することは、出来たのでSCAR-Lのグリップを握っていた右手で銃を軽く叩いて生きていることをアピ-ルした。


「首筋をやられた……」

「ああ、それなら大丈夫だ。 彼女撃った弾丸だ。」

クリスが指を指した方向を見ると奏があの時渡したM92FS自動拳銃を手にこちらに銃口を向けていてその銃口からは白い煙が出ていた。


「彼女が……あの距離でアレを撃ったのか? あの距離で……?」


俺が感染者に襲われた場所から奏までの距離は約60mは離れている。


訓練無しでは、マンターゲットに命中させるのも厳しいのに頭部に2発も命中させている。


あの瞬間、奏はこちらに銃口を向けてから、引き金を3回引いて、その内の1発の弾丸が首筋を掠めて行ったようだ。


クリスがこちらに近付いて来て俺の首筋の状態を確認した。

「メディック!!  負傷者だ! 手当てしてやってくれ」


衛生兵に一通り手当てをしてもらいながら、奏に礼を言った。

「ありがとう奏、 君のおかげで何とか死なずにすんだ」


「いいんですよ、さっき助けてもらっていなかったらここに居ませんから」



爆破して崩れ落ちた入口を監視し続けていた兵士が 「第二波、来るぞ!!」 と叫び屋上に緊張が走った。


瓦礫の山が更に崩れてホテル内部と屋上を繋ぐ経路が完全に出来て、大量の感染者が這い出て来た。


メディックが、俺の手当てをしている間に雪輝が Mk.48 MOD 0 を構えて感染者を肉塊に変え始めたので俺は、衛生兵の胸元にあった MP7A1 を奪いとった。


残弾とセーフティを確認してマウントレイル上に取り付けられている Eo-tech社製のホロサイトを覗き込み赤い円の中心に点灯している赤いドットを感染者の頭部に照準を合わせてトリガ-を引いた。


軽い銃声とほぼ同時に感染者の機能が停止した。


クリスが「グレネードを使う!」と言って xm25 air burst grenade launcher を構え、レーザーレンジファインダーを起動して光学照準器に搭載されたFCS上で目標までの距離を認識させて+10mの位置で遅延信管が作動するように設定をして感染者の集団の上に向けて発射した。


ポンッという気の抜けた発砲音の後に、放物線を描いて飛翔した air burst grenade 弾は、何も無い空間で炸裂した。




……実際には、遅延信管の働きにより、感染者の頭上という最も効果的な位置で炸裂したが。


破片が、感染者にとっての一番の弱点である頭部に降り注いだことにより脳が損傷して、筋肉へと電気信号を送ることが出来無くなって動きが止まったところに弾丸が降り注いだことにより肉塊に変わった。


ただし、グレネ-ドの効果も一時的なもので、次々と後続の感染者が屋上に昇って来た。


「くそっ 弾切れだ」 感染者達を前にして、銃弾が底を尽きたことに対して忌々しそうに呟いた。


だんだん発砲音が聞こえなくなり、民間人が集まっている屋上のヘリポートへじりじりと追いやられ逃げ場が無くなった。


ヘリポートの階段まで迫ってきた奴らを見て生き残っている者は、死を覚悟した。



昇って来た感染者に、バックアップで所持していたM92FSを向けて狙いをつけずに乱射した。


全弾命中はしたが、倒れたのは2体だけで、先程死を覚悟したばかりだが(今度こそ死ぬのか……)と本気で思った。

戦う為に必要な弾薬が底を尽きてしまっては、どうしようもない。


そんな事を考えていると突然目の前の感染者の頭が爆ぜた……


低めの銃声が遅れて聞こえて来た。


何が起こったのか理解出来ずに周囲を見渡すとヘリポート周辺に居た感染者達が次々と頭部を吹き飛ばされていた。


そして、ヘリのローター音が聞こえてきた。



屋上の上空を3周した後搭載されていたと見られる拡声器で、

「ヘリポートの中心にいる人達、着陸出来ないので離れて下さい! 救助が出来ません。」

と指示を出した。


それを聞いた生存者は歓喜の声をあげた。


Side out



時間を少し遡ること1時間50分前

Side 岡崎(主人公)

-作戦基地-

11:55


司令部内では、中国が動くというのは、予想通りではあったのだが、まさかここまで迅速にかつ過激(燃料気化爆弾の使用)に動くとは思ってもいなかった。


机の上に設置してある無線機に自衛隊からの通信が入った。

≪こちら陸上自衛隊司令部司令官 あの爆発の後にも生存している味方部隊の救助を頼みたい。 米軍の救出ヘリが携行型SAMで撃墜された為こちらのヘリでは救出できない。≫


司令官の高橋が出た。

≪了解した。 現在の位置は?≫

≪八王子の高層ホテルの屋上だそうだ。≫


オペレーターが該当する建造物をデータベースから検索して該当する建造物は3件あり、高さも建築制限によって大体同じということが分った。


「直ちに救出部隊を編成して救出に向かう。 なお、該当空域には携行型SAMがある模様。 その為、強襲用装備で向かう。」 基地司令(高橋)によるブリーフィング後に召集した部隊に告げた。


基地全体が慌ただしく動きだしてから5分程で出撃した。


-MH-60L Direct Action Penetrator(八王子上空)-

パイロットが冗談で『ワルキューレの騎行』を流しながら、現在3機編成で目標へ向かって飛行中であと12分で到着予定だ。


今回の任務では、AS50対物狙撃銃を使う。

装備品の最終確認をして目標地点へと着陸した。


俺達が着陸したビルは、生存者がいるホテルと約700Mぐらいの距離がある。

観測手の秀夫が三脚を立ててスポッティングスコープを載せた。


AS50の二脚を立て安全装置を解除した。

「距離721m 風6m北北西  味方に当てるなんてことが無いようにな」


風と重力を考慮しながらヘリポートの階段にいる感染者を射殺して、屋上の感染者の胴体を狙って撃った。


放たれた弾丸は、数体の感染者の胴体を貫き炸裂した。

発砲する度に.50calの薬莢が落下して心地良い金属音が響き渡る。


Raufoss Mk 211弾(徹甲炸裂焼夷弾)は、内部に炸薬が充填されていて目標に命中後、時限信管によって炸裂するので今回のような多くの数を対象にするときに好都合な弾薬だ。


あちらの屋上で旋回していたヘリが降下して、生存者を救助した後屋上に向かってヘルファイア対戦車ミサイルを打ち込み、再び屋上に集まって来た感染者達を葬りさった。


装備品を持ってヘリに戻り基地に向かって飛び去ろうとした時にロックオンアラートが鳴り始めた。


「何かに掴まれ!」 操縦手がそう叫びながらフレアを射出して三次元的な機動で回避した。


「射手が見えた! ホバリングしてくれ!』 AS50を展開しながら操縦手に向かって叫んだ。


おおまかに狙いを付けて機会を待った。

一瞬揺れが収まった直後に2発の弾丸を放った。


放たれた一発は、携行型SAMの発射筒に命中。 発射筒を使用不能にした。

二発目は射手の目に当たって上半身が消失した。





この後は、特に何も無く基地へと帰還した。

友人 更新が遅くなったのは、新しく小説を書き始めたのが原因では?

作者 ……そんなことはありません、ハイ


取り敢えず、Sun Rises in die magische Welt(魔法世界に日は昇る)もよろしくお願いします。

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