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伴星のスピカ

最新エピソード掲載日:2026/11/04
月が星を隠す「スピカ食」の夜、天文部の高校生・宮瀬朔は、異世界の聖都に落ちた。

触れた相手の傷を、自分の体に移す力。
馬車に轢かれた子どもを救い、代わりに脚を砕かれた朔の前で、群衆は叫ぶ。
「聖女様の奇跡だ!」

この世界の人々は皆、生まれたときに“星名”を授かる。
星を持たない朔のしたことは、すべて“いちばん明るい星”――聖女のものになる。
「俺がやった」と叫んでも、聖女を讃える言葉にしか聞こえない。名乗った名前さえ、風の音に消える。

ただ一人、聖女セレスだけが知っていた。
自分には、奇跡の力など何ひとつないことを。

傷を引き受けるたびに濃くなっていく影。
夜ごと人を襲う怪異「夜喰い」。
五年前に消えた近所の兄が刻んだかもしれない、日本語の落書き。
そして、聖女がひとりで夜を封じたという五百年前の伝説。

救った手柄がすべて聖女の奇跡になる少年と、偽物の聖女。
誰にも見えない星が、自分の名前を取り戻すまでの物語。

※痛い描写があります。
第01話_スピカ食
2026/11/04 21:28 (改)
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