アンデッド・どMの者の痕跡
水着をかしてもらったふたりはビニール袋に密閉して道具をもちこむことにした。
『水中メガネまであるとは準備がいいぜ!』
『そうね、こんなにきくばりまでしてもらってすいません。トリュフさんありがとうございました!』
腰をきっちりおって正しいお辞儀をしてからアイリはお礼をのべた。
『ふごぉっ!?』
アイリはいかつい豚の魔人をペットをだきしめるかのように抱擁してみせた。
トリュフのほほがぽっと染まっている気がするのは気のせいであろう。
『じゃあね!ありがとっトリュフさん!』
『いえいえお代金はいただいておりますふごっ』
『そんじゃいってくっかな!』
『ごぼぼぼ』
水中にはいっていき、30秒ほどおよいだところで顔を出す。
『なんだぁ~ここは?』
『あら、きれいな財物』
ふたりがでてきたのはピラミッドダンジョンの3F中層にある財物庫であった。
過度な装飾がここの持ち主のみぶんの高さをうかがわせる。
『それにしてもあついわね』
金銀財宝には目もくれずふたりは出口を探す。
『おいッアイリ!あそこに出口があるぞ!』
『ないっすぅー!いくわよ!』
ピラミッドの一部だけがうごいていれかわる仕組みになっている無限迷路である。魔力によってスペースが拡大され凄まじい距離になっている。
ドアをひらくとピラミッドのなかにもかかわらず空に太陽がうかんでおり、金色の砂が地面に落ちている。
『靴がなかったら利根川もびっくりの焼き土下座になってたな!』
二人はカイジがすきだった。
『私はハンチョウのほうがすきよ!見た目よりずるく賢く生きてる方にひかれるわ』
『なるほどねぇ……』
『見栄や見た目より実をとるべきよ』
『利根川会長をバカにするな!』
じゅわっとしたたるあせが地面で蒸発するのをみて二人は目をあわせて気合いをいれることにした。
『おい!ひとのなわばりをあらすんじゃねぇ』
『だれだ!?』
ボニーテールの金髪碧眼の長身痩躯の男がそういって、ヤシの木の日向にある、ハンモックからこえをだした。
顔には無数のきずがあり無精髭もあいまって歴戦の猛者感がでていた。
『わりぃがこの財宝は俺のもんだ。ちなみにあんたたちみたいなのを見張る役目を請け負っている国家公務員だ。墓守の使徒とよばれてる』
『あぁ!きいたことあるわ!藤堂さんがいってたよな!』
アイリにきくゆうき。
『私たちの監視役の部隊でしょ。墓にはいるわたしたちをみまもるから墓守ってんでしょ』
『まぁそう敵視しなさんな。ただここのたからは国にとおさねえぜ。非正規で流通させる予定だ。Gpsトラッカーをしこんで嗅ぎ回ってる連中をあぶりだすってすんぽうさ』
実際はアンダーテイカーは金で動く傭兵のかきあつめで屈強な男女をそろえており、国につのばやしとしての登録、認可をしていない無認可のつのばやしを制裁、監視、指導等さまざなめんで活躍しており、国としては多少の違法行為はみのがすことにしている。
国を通すと税関で搾取されるのでドロップ品は仲間内でサークルをつくり、出土品に値段をかきこんで上書きしていくオークションスタイルだ。
『極秘任務だがおまえらにしらせたのは深井さんからの依頼があったからだ』
コンサルタントの深井はほかにもこういっていた。
『俺よりドMなやつがいるらしい。気を付けろ』




