プチ番外編2
※プチなのでほぼ会話
【人知れず憤慨。】
澄香の教室の入り口で。
「…千葉。」
「あっ、滝井君…っ」
「今日、部活終わったら音楽室で待ってて。迎えに行く。」
「はっ、ふわっ…っ、…はい。(カァァ…)」
「お?俊じゃーん。何?澄香に逢引ー?やるねぇ(笑)」
(“澄香”…?!)
「じゃあな澄香!胡桃に部活後待っとけっつっといて。俺このまま俊と行くから。」
「あ、うん。言っとくね。」
衝撃で固まっている俊を引きずり部活へ行く松浦。
…
「ちょっ…!俊なんだよ…っ!うわっ!あぶねぇ!お前わざとデッドボール狙ってるだろ…?!」
「…五月蝿いっ。」
彼氏になっても中々下の名前呼べないのにあっさり松浦が呼び捨てにしていることが心底気に食わない滝井くんでした。
◆
※プチです。
【下の名前】
「あのさ…」
「ん?」
「…下の、名前で呼んでいい?」
「えっ…!!は、はははい…っ!」
「えっと…じゃあ…澄、香。」
ボンッ!←澄香爆発。
「…澄香。」
…わ、
「澄香。」
…ふ、わ、わ…っ!(真っ赤。)
「…澄香も、俺の下の名前で呼んでくれる?」
「ぇえ…?!」
「呼んで…澄香。」
「ぇ…あの、…わ、ぇ…。
…しゅ、
……………俊くん。」
「………(…やばい、キスしたい)。」←滝井くん赤面
「………(どうしよう、恥ずかしい….っ)。」←千葉さんも赤面
「…お前らなにやってんの?」(デバガメの松浦。)
◆
【私のどこを好きなんだろう】
※帰り道の澄香さんと滝井さん
「あの…」
「ん?」
「あのね…?」
「どした?」
(この前私も聞かれたし、いいかなぁ。)
「えっと、…あの、…わ、私のどこをその…気に入ってくれたの、かな?って…」(赤面)
「…!…んーー、そうだなぁ。
(そういえばなんでだろう?いや、慌てたり照れたり恥ずかしがりやなのに時々素直な事平気で言っちゃうとことかめちゃくちゃ可愛いと思うけど、んー、なんで好きになったのかなぁ。きっかけってなんだっけなぁ。俺だいぶ振り回されたしなぁ。…いやぁ、本当振り回されたよなぁ、俺。)んー…魔性なところ?」
「……っ?!?!」
(ま、まま魔性…っ?!)
◆
【私のどこを好きなんだろう2】
※教室にて
澄「…って言われたんだけど、どういう事だと思う…?」
胡「ブハハッ!」
澄「わっ…笑い事じゃなくて…っ!」
胡「…ふっ、そうねーー。(ブブフッ)魔性ってことは、…アレじゃない?澄香に性的興奮を覚えるってことなんじゃない?(ブフッ)」
澄「…え、えええ…っ!!?」
◆
【私のどこを好きなんだろう3】
※その日の帰りにて
(せ、せせ性的興奮って…っ!何かの間違いなんじゃ…っ!だって…だって…っ、私、胸もお尻もそんなに無いし…っ。あ、も、もしかして…おっぱい実際より大きく見えてるの?!そうなの?!)
「しゅ、俊くん…っ」
「ん?どした?」
「あ、あの、あのね…!私、その、…お、おっぱいそんなに大きくないの…っ!」
「ブハホッ…っっ!!!」
(千葉がおっぱいって言った…!)
【私のどこを好きなんだろう4】
「ごほごほっ…。……。はぁ。んー…、もしかして、元木さん辺りになにか言われた?(というか吹き込まれた…?)」
「え?」
「えっと気にしなくていいから色々と…」←(色々と想像中。)←(そして口元を覆う。)
「でも、昨日…。」
「ん?」
「ま、魔性って…。」
「ああ、そういう事か。」
不安気な瞳で見上げる澄香に、優しく苦笑いする滝井くん。
「そっちの、そっちの方じゃなくて。…そうじゃなくて。…俺が、随分と澄香にヤられてるって話。」
キュッと手を繋いでくる滝井少年。
「….あ、….う、ん。……。」
赤面通り越して真顔で固まる澄香。←ふわふわした感覚でかろうじて歩いている。
ふっ、と笑って澄香の手を引く滝井くん。
「…後、そっちの方面は…あーと、その。ゆっくりでいいから。…澄香が、気持ち整ったらで、…。」
「….ん?うん。」
(そっち方面…?)
「うん…。」←(また一人顔を手で覆い視線をそらす男子高校生。)
※ズバリ、滝井くんはムッツリです….!