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救世のグランド・セイバー  作者: S・セリザワ
10th Attack「戦場に酔い止めなどない」
40/146

D-15~F-45 戦場に酔い止めなど無い

現在

「D-15」

高速道路前


蒼也、使用可能な車両を確認

四人乗りなので

俺はブースターで単独飛行(はぶられたとか気にしない)



だが…



これは今までで一番辛い戦いとなる…







主にジュイロが






車に乗り込んで現在4.5km

渋滞の無い高速道路などあるのだろうか



運転するのは蒼也

助手席にはリリル

後部座席には桃菜とジュイロが乗っていた

まぁ、俺とNeoは外から見ていて

この後の出来事に気付くのに時間がかかったが



5kmに差し掛かる時に事件は起きた



「ジュイロ殿?顔色悪いでござるよ?」

「……った……」

「?」

「…酔ったでござる…」

「「「はっ!?」」」

「え?ちょちょと!?吐かないでよ!?」

「努力してみるでござる…」

「桃菜窓開けろ!」

「兄上!開かないでござる!」

「なにぃ~!?」




「おい好多、やたら騒がしいぞ?」

「何やってるんだアイツラ…?」


「前方ニエヴィリゴンヲ確認。」




F.A.C.Eがエヴィリゴン反応を確認

これまた急な登場だ


高速道路の先で

50体のエヴィリゴンを確認

だが、蒼也は車を走らせ続ける


そこに通信が入る


「好多、こちらリリル!」

「リリル?」

「この車両を相手の群れにぶつけて

一気に数を減らすんだって!」

「マジか!?」

「そんぐらいしないといろいろまずいんだよ!



主にジュイロが」

「は?」

「酔ったんだってぇ!」





「はあああああああああああ!?」

「とにかく、相手に車両をぶつけて、私達は脱出するから!」

「わ、解った!」



とんでもねぇ事になった

酔うのかアイツ

事態が事態だから仕方ないが…




「よし、みんなドアを開けろ!」



四人がセット・アップして

一気に車から飛び降りた


蒼也は車が敵の群れに突っ込んだのを確認すると

設置爆弾のスイッチを押して

車を爆発させた



蒼也とリリルの弾幕

相手を次々に撃破していく


そして、桃菜が前に出て斬りまくる

俺も駆けつけて、ストーマーで斬りまくる

後方からはNeoの支援攻撃



そんな中




ジュイロは剣を杖代わりに

フラフラ立っていた



その時、超音速でこちらに向かうエヴィリゴンが


ヒューマンタイプ・LEVELⅤ「ランスロー」


ランスローはジュイロに向かって走りってきた


とても追いつけない


そして、ランスローの右手がジュイロに突き刺さる

ジュイロは回避した

その瞬間



明らかに見てはいけないであろうモノを


ジュイロの口から


ランスローにかかった



ランスローは機能を停止し

そのまま、回路がショートして



爆発した




---------------------------



その後、俺達はゼロ・ベースに着いた



だが、ジュイロは

「不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚

不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚

不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚

不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚不覚」


と言い続けて、立ち直れる状態では無かった




戦場では何が起こるか解らない


だから、酔い止めは絶対に携帯しておこう


そう思った18:21



~10thAttack Compleat~


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