③ラジオ深夜便・我が心の人
大東三十郎(元・TVディレクター)
先生も逝かれるとはねえ。去年は森繁さん、今年は井上ひさしさんや三浦哲郎さんに続いて先生も・・・
先生は頭のやわらかい人でねえ、映画は終生お好きでしたけど、TVにもご理解を示して下さいましてね、いろいろご協力下さいました。先生は公立の学校のお仕事はされていないでしょう。どこか反骨のところがあったのかも知れないね。
でも、普段はおっとりしたお殿様そのものでしたよ。芸能界なんかいると裏表のある、こすからい奴が多いけど、先生は明るくて、のんびりしててね。
可愛い男の子や美男子が好きなのも全然、隠してなかったしね。
これは笑い話として聞いて下さいよ。近藤真彦と田原俊彦を売り出す時、先生に写真を見せたら、トシちゃんをつっかえすの。「三十、四十になったら、見られたもんじゃない」って。どう思うかはあなた次第ですよ。アハハ。SMAPは評価してなくて、嵐は好きだっておっしゃってたな、アハハ。
ああ、先生の学問的なことはTVの仕事なんて893なことやっていたから分かりませんけど、とにかくおおらかでしたね。三島由紀夫とか寺山修司はちょっと暗いでしょ。先生はおおらかで、開けっ広げだったからね。人を押しのけないからね。育ちのよさですよ。そこは。だから、色んな栄誉を受けたのは晩年でしたね。
ただ、昭和が終わった時ね、今から考えるとそんな年でもないんですけど、一線を退いて、城下町の大垣に帰られて。それからですよ。執筆活動が本格的に評価されだしたのは。
情け深い人でね。在日の子なんかにも親切だったけど、TVの韓流ブームはいただけなかったらしい。映画は観てたみたいですね。「母なる証明」「チェイサー」「息もできない」「渇き」なんかご覧になってましたよ。
「息もできない」はラストがもうちょっとコンパクトだったら、さらにいいっておっしゃってました。
死にそうになかったんだけどね・・・
これも笑い話ですが、「息もできない」の犯人は東方神起ですよって教えて差し上げたら、「韓流もちょっと研究しないといけませんね」とおっしゃってました。
あんなおおらかな人、これからは出ませんよ。アハハ。




