32.予定は見事に崩れ去った
休憩後、歩き始めてすぐに帝国ホテルは見つけた。
入口は自動ドアで、電気は来てないから近づいても開かないけれど、ちょっとバールで抉ると簡単に開く。 これは学校でも実証済み。施錠されていなければ停電すると手でも開けられるみたい。
問題はそこから。
どこの部屋も開かない。
誰もいないエントランスホールを抜けて非常階段で上に上がり、客室を見て回ったけれどどこも開かなかった。
オートロック、しかもカードキータイプ。
鍵穴見当たらない。
おわった。私のささやかな夢は消し飛んだ。
仕方がないので別の施設を目指すことにする。
この辺りは何も高級ホテルだけでなくビジネスホテルも数件ある。
何件か見て回る中で、物理的な鍵で部屋のドアが開くホテルを発見。
この日はここで寝泊まりすることにした。
部屋で火を起こすのはちょっとまずそうなので、あえてフロントでお湯を沸かし、道中拾ったインスタントラーメンを温める。
カップ麺とちがって一緒にフリーズドライの野菜とかわかめとか突っ込んで、何となくバランスがよさそうなご飯にする。
明日の朝は缶パンにしよう。
防犯コーナーで拾えた缶詰のパンは結構便利、朝ご飯に最適。
普通のシングルベッドで一夜を明かし、また出発する。
今日は豊洲までいけるはず。
道路の案内看板も見ると分かりやすくなってきた。
一番いいのは私が乗ったことあるクルーズ船が残っていること。もしかするとマリーナに船が何もないって可能性もある。
仮になくても類似のものを見つけられれば成功。
さっそく私は荷物をまとめてホテルを後にした。




