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空砲  作者: 夢野
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終幕

 後日。

 放課後のサッカー部。ジャージ姿の一年生が必死で基礎練習をしている。今まで教室の窓から見ていたその光景を俺は、今日から目の前で見ることになった。

 一応一年生全員、個別に練習を見てやってるけど、そのなかで一番遅れを取ってる、一番下手くそ。あーもう・・・見てらんねぇ。


「おーい。友樹、ちょっと来い!」


 友樹は目茶苦茶不満そうな顔をしながら、俺の所に来た。


「なんですか・・・。」

「なんですかじゃねぇーよ。お前さ、一人で目茶苦茶遅れ取ってんじゃん。すっげぇ、周りに迷惑かけてる事ぐらい分かれよ。それでお前足が・・・」

「・・・サッカーが馬鹿らしいだの言った人の言う事なんて、聞きたくないんですけど・・・。」


 友樹はまだ、あの事を気にしているらしい。確かに、あれは俺がいけなかった・・・。


「ゴメン。」


いきなり謝られて驚いたのか。友樹は呆然としていた。


「あれは全部嘘だ。本当はサッカーがすげぇ好き。」

「な・・・なんで嘘なんか。」

「自分が可愛かったからだろうな。逃げてることの理由がほしかった。だけど、今は違うんだ。だから、俺の事、先輩として認めてくれないか。」


友樹は少し悩んでから、


「はい。」


と頷いた。


「じゃ、先輩命令。グランド二十周してこい。」

「はぁ!?」

「先輩として認めたんだろ。ほら、走ってこい。ズルすんなよ。」

「・・・鬼!」


とか言いつつも友樹は案外素直に走っていった。




「潮。」


 軽音楽部の方はどうしたのか、宏人が来ていた。


「なんだよ、宏人。」

「なんだよじゃねーよ。俺に何も言わず、いきなりサッカー部に戻りやがって。体の方は大丈夫なのかよ。」

「心配性だな。大丈夫だよ。教えているだけだから。」

「そうか。」


宏人は俺の隣に座って、グランドを走るサッカー部を見ていた。そして、


「なあ、何かあったのか?」


と聞いてきた。

 俺は宏人に全部話してみようと思った。自分が自殺しようとしたこと、自殺はできなかった事、そして、桐沢晶のこと・・・。


「佐伯君ー!」


 美術室の窓から手を振るあいつに、俺は手を振り替えした。


これでこの話は終わりです。

まだまだ下手くそですが、ここまで読んでくれてありがとうございます。


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