第36話 魔女の家の仕組み
「サナエさん。魔女の家の仕組みを、教えてくれますか?」
「魔女の家は、初代魔女ハナさまが作られました。この場所で、大きさも当時のままです。
普通の家と違って、外見は小さいですが、中は広くなっています」
この星は、魔女の家が管理しています。が、自主的な政を是とし、直接手を出すことは滅多にないそうです。もちろん全権は魔女にありますので、覇王として君臨することも可能らしいです。
私の能力は、魔法使いを中心に、王であり、戦士であり、神官です。最強と言えますね。
魔女アイリスが残したホムンクルスたちは、兵士にもなります。レベル7の兵器や、機械類もあるそうです。もっとも、最大火力は『神の御手』で、半径数百キロメートルを一瞬にして、溶融させることができると聞きました。これは、サクヤの時代に一度使用されたとのこと。
アイリスが残したホムンクルスたちは、魔女隊と呼ばれ、およそ3000体がアイリスの工房に眠っているそうです。サナエたちもホムンクルスですが、人種に似せた背格好にしています。魔女隊の面々は、身長は140センチメートルで小柄ですが、力は通常の人の3倍で、容易に傷つかないが死ぬこともあるそうです。その時は、工房に持ち込んで修復するらしいです。また、武器を装備したり、地下倉庫にある機械を操作することもあるとのことです。
現在、魔女隊は王都の治安維持や政治の中などに入り込んでいます。その場合の姿も140センチメートルのままで、存在感を出しているそうです。活動中の魔女隊は、アオシが500人、モモコが300人ほどだということです。
工房には新しく魔女隊を作る装置もありますが、これは魔女以外の人は動かせないらしい。だから、サヤカも必要なだけ魔女隊を産むことができるのです。が、覇王になる気はありません。
そして、とりあえず魔女として、此処に住むことにしました。
「サナエさん。一度には覚えきれないし、理解できないので、今日はこの辺で勘弁してね」
「分かりました。夕食の準備ができ次第案内します。少し表の庭でも散歩されてはいかがですか?」
夕食は、サナエさんたちが、腕によりをかけて、作ってくれました。彼女らホムンクルスは、人と同様に食事でエネルギーを補給しています。
翌朝、魔女の村から家政婦さんがやってきました。いつものことだそうです。
ロゼッタ、アンヌ、ユキジと男性のゴンゾウ、ギャロの5人です。
ロゼッタ、アンヌ、ユキジは料理、洗濯、掃除など魔女の家の中の仕事をこなします。ゴンゾウとギャロは、庭の手入れです。
今日は家の周りをじっくり歩いてみましょう。
魔女の家は外から見ると、草原の中にある茅葺の小さな家です。
家の周りには木の柵が巡らせてあり、動物や人が侵入しずらいようになっています。
もちろん南向きに立っており、家の後ろの北側は300メータほど先が森になっています。その先は徐々に山に広がっています。東は1キロ先で川があって、その先も森です。西側は地平線まで草原が続いています。南側は緩やかな傾斜が2Kmほど続いて、その先が村のようで家と農地が見えます。
魔女に家のドアを開けると、広い土間があって、その先に3つのドアがあります。右側のドアは居間兼食堂、真ん中のドアは居室へ、左側は調合室となっています。
それぞれのドアの先は外側からは想像できないほど広い作りです。不思議です。
居室へのドアを開くと、廊下があって右側がアイリスの部屋、その奥が初代魔女ハナの居室となっています。その先は一見行き止まりの壁に見えますが、前に進むと廊下が伸びて、左右にそれぞれ5つの客室が連なっています。
今日は、魔女の村に行ってみましょう。
「ヤジン、おはよう!」
私は、魔女の家を出て、小道を下って行きます。途中ヤジン少年が住む小屋の前を通りました。
彼は、相変わらず木刀を振っていました。
ヤジンに声をかけて、少し下ったところに、魔女の村がありました。魔女の村は、魔女の家の掃除や洗濯、食事などを担っています。また、家の周りの植栽や設備の保守もやっています。
「こんにちはー、皆さん元気にしていますか?」
村に、入って広場に居る人たちに声をかけました。




