第十七話「準備準備に追われています」
第十七話「準備準備に追われています」
今日も朝は良い天気。魔物たちが朝の体操をして体を伸ばしている中、ダンジョン内に悲鳴が響く。
「アルさん! これくらいは頭に入れて貰わないと困ります!」
「わかっておる……わかっておるわ!」
ステラはアルの魔王としての教育に熱を入れていた。経営学に戦術、魔物の統率術、話術、交渉術……挙げるときりがないほど、覚えることが目白押しだ。
「あ、もうこんな時間でしたか。そろそろ朝ご飯にしましょう」
「その前に……少し眠りたいのう」
ダンジョン内は常に夜みたいなものなので、こうして朝になっていることもしばしば。
「駄目です! 生活リズムの崩れは体によくありません! 今日一日頑張ってください!」
「す、睡眠不足も体に良くないのではないかの!?」
そんな訴えも空しく、今日もステラによる教育が続く。
アルのダンジョン近くの村にて、以前撤退した戦士一行が作戦を練っていた。
「……やっぱり、考えてみると可笑しな話だ」
「そうだね……村人たちの話だと、最近ずっと雨なんて降ってないみたいだし」
戦士と魔法使いが首を傾げる中、井戸を確認して来た僧侶が駆け寄る。
「どうだった?」
「間違いありません。やっぱり雨なんて降ってないみたいです」
「……と、いうことは、あそこの森には何かがあるということだな」
「……厄介だよ?」
「わかっている。だけど、このまま引き下がるわけにはいかない」
「今度はしっかりと準備をして行きましょう!」
戦士一行は解散し、アイテム屋や酒場へと向かい準備を始めた。




