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第三十二話

71階からは山岳地帯だった下層へ行くはずが何故か登らないと進めない不思議な階層だ、急斜面を登りながらロックリザードやブラックホークなどの大型モンスターと戦うのは至難の技だが、クレイはウインドカッターで切り落としながら進んで行く。


「鳥の肉落ちたよ!」

「回収しました」

「あれ鳥の巣じゃない?」

「取りに行くのか?」

「うん、待ってて」


軽快に走り卵を手に入れるとサンダーイーグルに襲われる、ロングソードがきらめき切り倒すと手を振って戻って来た。


「鳥の肉もゲットしたよ」

「クレイ様楽しそうですね」

「フォルトとクラリスは辛そうだね」

「疲れました」

「もうすぐ山頂だから頑張って」

「はい」


山を登り山頂にあった階段を下りる、これを繰り返しフォルトとクラリスが疲れはてた頃ようやく80階に到達した。


「スノージャイアントです」

「雪男かな?行くよ」


扉を開け中に入ると猛吹雪で視界が悪く何より寒すぎて動けない、ここで戦うには防寒装備が必須だ。


「クレイ様寒いです」

「クリエイトハウス!この中で待ってて」

「この吹雪の中行くのか!」

「この部屋の設定みたいだし待っててもしょうがないよ、行ってくる」

「お気をつけて」

「ありがとクラリス」


クレイが外に出て30分ほどで吹雪が終わり積もっている雪が溶け始めた、フォルト達が外にでてみると真っ白な毛皮を持ったクレイが帰ってきた。


「倒したのか?」

「大きな雪男だったよ、大きなつららを投げてきたり雪の虎を作って襲わせたり」

「強敵じゃったんじゃな」

「まあまあだね次行こうか」

「お、おう」

「さすがですクレイ様」


81階以降は平坦な道を進む迷路に戻った。襲ってくるモンスターはレッドタイガーやダークラビットで素早く動き強力な爪や牙で攻撃する強敵だ、恐ろしく強いがクレイがロングソードを振るい魔法を放つと次々にキラキラ光り消えていった。クリンがマップを作成してくれるので迷わず階段を発見する。


「クレイ様この毛皮すごく高そうです」

「こっちもだ毛皮が多いよな」

「さっき寒かったからかな」

「儂の寝床にぴったりなモフモフじゃな」

「そうか、裁縫のスキルがあれば自分で色々作れそうだね」

「私ではこれほどの毛皮は無理そうです」

「俺も牛革や蛇革が限界だ」

「儂は全くダメじゃ」

「僕もスキルは取れるんだけど針がね」

「針?」

「上級スキルに耐えられる針が無いから使えないんだ」

「ダンジョン創造主にお願いしてみたらどうだった?」

「それいいかも、よーしやる気が出て来たぞ」


次々と迷路をクリアし毛皮や食用の肉を拾い集めながら90階に到達、毛皮もたくさん手に入れてご機嫌で扉の前に立つ。


「ホワイトドラゴンです」

「やっぱり最後はドラゴンか」

「クレイ様頑張って」

「うん、行こう」


扉を空けると雲の上のようなフロアだった中央に長い体をしたドラゴンがいた、今までのドラゴンと違い白い毛で覆われている。


「フレイムソード!」


クレイは駆け出しホワイトドラゴンに切りつける。


「トリプルスラッシュ!」


ホワイトドラゴンは灼熱のブレスで反撃するダメージは与えているが回復力が高くみるみる傷が治ってしまう、一気に間合いを詰め剣技を放つ。


「クロススラッシュ!」


左右の爪攻撃を避けると魔法を撃ち込む、ホワイトドラゴンも光るブレスを吐き反撃する。


「クリスタルジャベリン!」


胴体に命中すると叫び声を上げながら体をくねらせる回復する前に追撃を加える。


「ベアクラッシュ!」


ホワイトドラゴンの首に叩き込むが切り落とすまでのダメージはない、光のブレスがクレイに直撃するとシールド魔法が砕け散る。


「以外と固いな」


クレイは魔力を剣に流し切れ味を高めるホワイトドラゴンは全身の毛を逆立て魔法を放つと稲妻がクレイを貫く、ビリビリと手が痺れるが構わず剣技を放つ。


「ベアクラッシュ!」

「もう一回、ベアクラッシュ!」


治りかけていた首に連続で剣技を叩き込むと遂に切り落とせた、キラキラとホワイトドラゴンが消えて行く。


「よし」


戦いを見ていた三人はホワイトドラゴンがドロップする五枚の毛皮を拾い集める。


「これは!」

「これこそ最上級ぞ!」

「ホワイトドラゴンの毛皮モフモフです」


触れているだけで回復の効果があり魔法の耐性も高い冷気や熱の耐性も最高級の毛皮だった。


「次は創造主だ頑張ろう!」

「はい!」

「おう!」


91階から100階までは全てホワイトドラゴンと戦った部屋と同じ白く柔らかい床になっていた。

壁は端にしかなくただの大きなフロアになっている。見通しはいいがモンスターから隠れる場所もなくクレイの近く以外に安全な場所はない。


「エアスラッシュ!」

「アイスジャベリン!」


スカイマーリンやフライングキャットのような空を飛ぶ強力なモンスターばかりのため遠距離魔法で倒しながら進んで行く、遠くに落ちたドロップ品はモンスターが強すぎるため回収不能だった、それでも三人はロイヤルホークやキングイーグルの肉はできるだけ回収したしナイトワイバーンがドロップする金貨も頑張って回収していた、そして100階へと到着する。


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