6-2
奥にもドアがあって、そこはさっきまで俺らがおった応接室のようや。まあ、今はそこには用もないから、とりあえず左側のドアをノックした。
「風呂上がりました!ありがとうございました。洗濯物お願いします!」
大きめの声でノックしながら問いかけるが一向に返事はない・・・。
「おかしいな・・・。おらへんのかな?」
俺はノブを掴んで回してみた。
「開くやん。お邪魔します~」
荷物だけ置いて出ようと中に入った。心も後に続いた。と、二人が部屋に入ると後ろでドアが閉まる音がした。俺はてっきり心がご丁寧にドアを閉めたんかと思った。ところが順は
「マズいパターンや。トラップに引っ掛かってもうたみたいやで・・・」
と、訳の分からないことを言い出す。
「え?どうゆうこと?」
「勝手にドアが閉まった。しかも開かへん・・・。」
そう言いながら必死でドアノブをガチャガチャやっとる。
「いや、鍵閉まっただけやろ?そこ回したら開くんちゃうの?」
「それが、ビクともせえへんねん。」
半信半疑で俺も捻ってみたけど、ほんまに全く動かへん・・・。閉じ込めらられた?と、上の階からはバタバタと音が聞こえる・・・。
「おい、二階が騒がしいで!麻紀になんかあったんちゃうか?」
俺は必死でドアを開けようと頑張った。けど、蹴っても叩いてもビクともせえへん。見た目そんなに頑丈な扉には見えへんねんけど・・・
「しゃあない。違う脱出方法を考えた方が無難や!奥に扉があるやろ。あの向こうはたしか調理場や。で、もう一つ扉があるで。あっちはどこに繋がってるんや。位置関係から外ではないな・・・。」
心がそう言ってその扉に近づいた。そのまま扉を開けると、こっちはすんなり開いた。
「階段や。それも地下に続いとるわ。危険な香りがプンプンしよるけど、多分ここ以外進む道はあらへんで。」
試しに俺は調理場の方の扉を開けてみたが、順の言う通りこっちもビクともせえへん。地下から脱出出来るとは思えへんけど、このままここにおるよりはマシやろと仕方なく、下りてみる事にした。
「まあ、普通に考えたらワインセラーとか、倉庫、食料品保管庫みたいなんがあるだけやろ。」
地下への階段は一応明かりが点いてたお蔭で、無事下りる事が出来た。想像してた以上に地下は広いようで、右手に二つ扉が、そして正面にも扉が一つあった。一番近い右の手前の扉を心が、その隣を俺が開けてみた。
「こっちは予想通り倉庫や!」
心が中を覗き込みながら叫んだ。俺の方も、食料庫のようで、棚に缶詰とか調味料なんかが並んでた。
「こっちも倉庫みたいや。」
と、なると残るは正面の扉。ここも倉庫やったら一階に戻るしかあらへん。一応倉庫の中をくまなく探したけど他に出入り口は見つからへんかったしな。
「さて、この先がどうなってるかや。開けるで!」
俺は一気にドアを引いた。




