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誰が言ったのそんなこと  作者: 白川 文
夢を見る
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25/25

肌と

朝起きたら、彼は私に覆い被さるようにして寝てた。

私は頭の上で小さく鳴ってるアラームを止めて、もう一度彼の腕の中に潜り込んだ。

彼の肌と私の肌が擦れ合って、本当に帰ってきたんだと感じた。

昨日のまんまで寝てしまったから、ベッドはぐちゃぐちゃだし。

ベッドの脇には雑に脱ぎ捨てられた服が二人分重なってる。


うん、でも悪くない。

結局、私と彼にはゆるいくらいの日々が合ってるのかも。

このぬるいくらいの幸せに浸かって、幸せだって思う私も。

小説家を諦められない正人も。

どうしようもないけど。

前に進んでることは確かで。


実は知ってるんだよ。

私はまだ眠ってる彼に話しかける。

正人が書いてる小説がどんな内容か。

パソコンにデータが入ってたから、見ちゃったんだ。

なんでかなぁ。

あれって私達の話でしょう?

結局あのカップルは別れそうな雰囲気だったけど。

ちゃんと、書き直してて。

結婚でもさせといてよ。

それでさ、正人が有名にでもなったら、二人の話なんですってその小説をみんなに紹介してよ。


現実逃避は辞めるね。

いつか絶対に私を幸せにしてよ?


「分かってるよ」

彼は、目を開けて私の声に小さく答えて。

私の額にキスをした。

私は世界で一度幸せな女の子だから。

安っぽいけど、それが私、

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