表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モノクロームの夢の中から  作者: 彩霞
1章 白枝亭での毎日
12/130

11 マリーさんの趣味

ラルフさんの引退パーティーの翌日、朝からみんなでお片付け。

フェリックスさんたちも手伝ってくれたおかげで、お昼までには全部終わっちゃった。


ほんとはもっとかかるんじゃないかってことで、クルトさんは明日から営業のつもりだったみたい。

ということで、今日の午後は、ゆっくりお休みすることになったの。



お昼もすんで、お茶とクッキーが用意されたテーブルを前にして、あたしは動けないでいる…


「フィッシュボーン、完成♪」

「わー、マリーさんすごいですー」


今は男子と女子で別れてて、一緒にいるのはマリーさんと、アリサさんと、エリカさん。

エリカさんもフェリックスさんたちのグループで、エルフなんだって。

あ、そうそう、それで何で動けないかっていうと、マリーさんがあたしの髪を結ってくれてたからなの。

普段はマリーさん、自分の髪も後ろでまとめてるだけだったけど、実は人の髪を触るのが大好きなんだって。


「いいなー。わたしも髪伸ばそうかなー。」といいながら、編みこまれたあたしの髪をなでてるアリサさん。


「アリサくらいでも大丈夫よ。じゃ、アリサ次はいってみよっか。」


マリーさんにおいでおいでされて、あたしは座ってた席をアリサさんと変わる。


「そうね…左側に編み込んでまとめてみましょうか。」

「お願いしますー。」


鼻歌を歌いながら、櫛を使って髪をすくってきれいに編み込んでいくマリーさんの手際に思わず見惚れちゃう。


アリサさんの髪は、マリーさんの魔法のような手によって、あっという間に結われちゃった。

最後に紐でくくった上からバレッタで留められる。


「うん、上出来上出来。そのバレッタはアリサにプレゼントするわ。」

「えー、ほんとですかー。ありがとうございますー。」


嬉しそうなアリサさんを、あたしと一緒に見てたエリカさんが、ぽつりと「いいな…」ってつぶやいた。

そんな声が聞こえてたのか聞こえてなかったのか、当たり前のようにエリカさんにおいでおいでってしてる。


「わ、私もいいの…?」

「いいのっていうか、あたしはさせてもらってる方だからね。嫌ならやめる?」


と聞かれて、首をぶんぶんと横に振ってるエリカさん。ちょっとかわいい♪


「エリカは…んー、ミアと一緒じゃ芸がないわね…そうだ♪」


髪を左右に分けて三つ編み。何か普通のおさげっぽい…?

って思ってたら、三つ編みした髪を、ピンで後ろにまとめちゃった。


「どう?長かったエリカの髪が短くなったように見えない?」

「すごいすごい、短くなってる!」

「びっくりですー…」


当のエリカさんも、おそるおそる髪を触ってる。

立ち上がってくるっとまわったりしても髪型は全然崩れなかった。


「何だか、不思議…マリーさん、ありがとう。」

「いやいや、あたしもだいぶ楽しませてもらったからね。」


うーん、と伸びをするマリーさんは、とっても満足げ。一仕事終えましたって感じがしてる。


「さてと、そろそろ夕方だね。クルトたちも、夕ご飯の準備に戻ってくるころだわ。」

「それじゃ準備行きますね。」


そういって厨房の準備に行こうとしたあたしをマリーさんが、ちょっといたずらっぽい笑顔で止めた。


「せっかくだし、男性陣にお披露目するまでは待ってない?」

「え…何だか恥ずかし…」

「あははー、それも楽しそうですねー。」


赤らめたほほを両手でおおうエリカさんと、のほほんとしたアリサさんの間で、あたしもちょっと恥ずかしいなって思いながら、クルトさんたちの反応が楽しみだったりした♪


早く帰ってこないかなー…

人物紹介ができてないのに登場人物はどんどん増えてる気がします…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ