表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/49

恋と死刑のこれから

 夜の自由時間。アタシはベッドに寝転がっていた。

 房の入り口に影が差した。

「ネネ様、お持ちしました」

 赤髪を背に流した女、看守長だった。本をたくさん積んだカートから、一冊の本を取り出してアタシに向ける。飛び起きたアタシはそれを受け取り、中から手紙だけを抜き取る。

「いつもありがと」

「いえ……」

 頬を桜色に染めた看守長が、カートを押して去っていく。

 アタシはウキウキ気分でベッドにダイブし、チェロピからの手紙を読む。女の子らしい丸っこい文字がアタシは好きだ。

 ニヤニヤしながら読み終えると、すぐさま返事を書き始めた。

『アタシも大好きだよ、チェロピのこと』

 文末に、そう書いた。

「最近のネネ、ずっと楽しそう」

 二段ベッドの上段から、ヤウリィがさらさらの白髪を垂らして覗いてきていた。

「楽しいよ。毎日ワクワクしてるもん」

 それを聞いて笑みを深めたヤウリィが、はしごを降りてきた。ワクワクした瞳をしているのがわかる。

「新規開拓?」

「そう」

 白髪をなびかせ、ヤウリィは房から颯爽と出て行った。いいなぁ、ヤウリィはすぐそこに生き甲斐があって。

 アタシは手紙の丸文字を読みながら、その向こう側のチェロピの姿を想像する。顔は可愛かったけど、足首は? 太ももは? 二の腕は? 指先は? 一体どんな感じなんだろう?

 早く再会して、驚いて泣き叫ぶチェロピの反応が見たい。ねぇ、大好きなチェロピ。

「ふふ」

 もう、ミストみたいに奇跡は起きないだろうけど。それでもアタシは、大好きになった人を、この手で処刑したい。

 ああ、早くヤりたいなぁ。




おわり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ