表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天使のフットボール  作者: リリー
9/39

9、チラシ

リーグ戦はさらに進み、残り3節となっていた。

3強の三つ巴となっているNリーグ

1位・東京エリーザ 14勝1敗

2位・神戸クイーンズ、浅草エンジェルス 13勝2敗

俺は毎週末の試合が楽しみで楽しみで仕方がなかった。


でも、少しは仕事も頑張らなくてはと思い

上客様のご機嫌伺いを兼ねて浅草にある豊美宝飾店をサプライズ訪問した。

礼子社長お勧めの時計を購入したらお昼は最高級の鰻重を御馳走になった。

どうやら、礼子社長はご満悦のようだ。


さて、出勤だ!と気合を入れ、浅草駅に向かった。

すると、サッカーのユニフォームを着た3人の女の子がチラシを配っている。

武藤ちさ 北原亜由 戸田葵 いつもの仲良し3人組だ。

(ちさちゃんだ!やべぇー!!どうしよう。

話しかけようかな…いや、俺のことなんか知らねーよな…

いきなり話しかけたら、マジキモイこいつとかなるよな…)

こんなモジモジしている自分が意外だった・・・


戸田が気づいたようだ。

「あっ!ちさユニのホストがいるよー」

「マジだ!ちさの方を見ながらブツブツ言ってるよ・・・」

俺は勇気を振り絞って3人組の方へ向かった。


「亜由、どうしよう。ニヤニヤしながらこっちに近づいて来たよ!

ちさに変なことするかもしれないよ!!」

「よっしゃ!私が股間を蹴り上げてやる!!おりゃーー!」



「こんにちはー!!」



ちさが元気のいい声で挨拶をしてきた。

「こ・こ・こんにちは…あ、あの…」

(あれ?なんで俺はこんなに緊張しまくっているんだ?全くしゃべれない…)

緊張している俺に、ちさが笑顔で話しかけてくる。

(なんて、素敵な笑顔なんだ、まるで太陽じゃん。)


「明日は東京エリーザとの大一番です。

勝てばエリーザに並びます!

でも負ければ…優勝の可能性が本当に低くなります。」

「勝ちましょう!もちろん応援に行きますから。頑張って!!」

「はい。一緒に戦って一緒に優勝しましょう!!

いつものように背番号15のユニフォームを着てくださいね。」

(え?いつものように背番号15のユニフォームを・・・

この子、俺のことを知ってる!よっしゃー!

知ってる!知ってるんだな!!!)

「はい。もちろん!着て行きますとも!!」 

俺はルンルン気分ってやつで電車に乗り込んだ。


戸田と北原が安堵の表情を浮かべていた。

「ちさに何か変なことしてくるのかと思った…案外、いい人そうだったね。」

「そうだね。このイケメン殺し!フーフー!」

「ちょっと!亜由、股間蹴り上げるはダメでしょ…

サッカー選手なんだから・・・」

「ゴメン…蹴り上げて使い物にならなくなったら

ちさが困るもんねー」

「コラー!」

「あっはっはー」


ほんの少しではあるが武藤ちさと話すことが出来た!

よし!待ってろよ!東京エリーザ!!!












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ