25、試合前日
第3節の前日、練習前のロッカールーム。
「ちさ、ちょっと!聞いて。」
「おー!葵、どうしたの?」
「実は…横浜との試合後に亜由と八神さんにホストクラブに行こうって誘われたんだ…」
「え!?」
「ちさが帰ったあとに二人が話し合いしてて~私、またあの二人がケンカするのかと思って
心配して様子見てたんだけど、なんかあの二人仲良くなったみたいで・・・」
「その勢いでホストクラブに行こうって?」
「うん…ほら、ちさのユニフォーム着てる人のお店…」
「えっ?あの人の店?亜由と綾香は…何考えてんだか。」
「ちょっと、二人こっちに来なさい!」
ちさが八神と北原を呼び出した。
「この前の試合後、ホストクラブで遊んだんだって?
何考えてるの?」
(ギクッ)
「いや、あの~亜由と仲直りして飲みに行こうとして~…」
「あ!アレよ!キャッチ。強引なキャッチに引っかかて…」
「そんなわけない!行く前、葵もホストクラブに行こうって誘ってるでしょ!」
「も~ゴメン!ゴメン。今度はちさも誘うから!怒らないでよ。」
「あのね、私が怒ってるのはそこじゃないの!」
「ちさもエロホストの店に行ってみたかったんでしょ?コノコノー!」
「ねえ、行ってみたら?超イケメンとかいてさ、キラキラしてるしなんか気分転換になるって!」
「行かない!なんで私がそんなとこに行かなきゃいけないの?
しかもシーズン中にそんなとこで遊んで…やる気あるの?」
「ほら、綾香と結束を深めようと思ってさ!」
「結束は分かるけど、試合に負けてお客さんの前で大ゲンカして
周りに迷惑かけまくった二人がホストクラブで遊ぶってどういうこと?
みんな心配してたんだから…
ホントどういう神経してるの?
まったく、もう少し真剣にやってよ!」
「亜由、キャンキャン始まっよ。」
「これこれ!もう、ちさカワイイ~!」
「ちょっと、二人とも!なんで抱きついてくるの!あ~もう!」
「笑顔が太陽みたいなんだ!」
「きゃははは!綾香ヤバイって!」
「なにそれ?意味わかんない!」
「そう言わないでよ。天使ちゃん!」
「はははははは。ダメ!もう笑い止まらなくなる!!」
「もう!なんなの?太陽とか天使とか気持ち悪い!」
八神と北原は腹を抱えて笑い転げていた!
「いつまで騒いでるの!そろそろ準備しな。」
キャプテンの谷口が3人に声をかけてきた。
「はーい。」
「あと、ちさ!ちょっと来て。」
「あっはい。」
谷口はちさを呼び出した。
「ちさ!綾香と亜由の件、上手くまとめてくれてありがとう。
本当に感謝してるよ。」
「いや、私は何もしてませんよ…」
「謙遜しなくていいよ!正直、監督も私もどうしたらいいのか頭を悩ませていたんだ…」
「あの、ホントに私…」
「さあ、明日は試合だし!
なんかチームもいい雰囲気になってきたし気合入れていこうよ!!」
「は、はい…」
(本当に何もしてないんだけどな・・・)




