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追憶 調査任務

追憶シリーズは後書きストーリーは有りません。


クッソ―忙しい忙しいッ!!どうしてこの村はバカでアホしか居ないんだッ!!おまけに能筋と来たッ!!

俺が警備してる間にこんな事態になってるなんて誰が予期するよッ!!

全くアホらしくて逃げ出したい気分だぜッ!!そもそも何で俺がこの役回りなんだよッ!!

ジジババ共の人選はどうかしてるぜッ!!


「お?今なんか言ったか?」

『げげっ!!いえ、なんも言ってないっすよッ!!』

「そうかの。ぶつくさ言っとらんで、さっさと次の聞き込み行って来いッ。お前が一番この件に関わりが無くて仕事が楽なのだよ。人選に文句が有るなら、お前意外で関わりの無い若者を連れて来い。ワシ達は忙しいのだよ」

「わかったッ!!わかったからッ!!それじゃあ行ってくるよッ!!」

「ちゃんと纏めておくのじゃよ」

『へいへ~いッ!!』


あー面倒だぜッ!!俺意外の適任な若者なんて居る訳ないだろッ!!警備の交代なんか受けるんじゃなかったぜッ!!

…って、ん?まてよ…なんで俺の文句が分かったんだよあの爺ッ!!さては聞いてたなッ!!クッソ―とぼけやがってッ!!はぁこのまま寝てしまおうかな…俺だって警備終わりで疲れてんだよッ!!このまま家に…


ガラガラガラッ!!


((「いつまで屯ってるッ!!はよ行ってこんかぁ!!!」))


『へーい…』


そうも行かない様だ…。なにせそこが俺の家だからなッ!!ハッハッハ…。

おっとすまん。俺の名はバロッシュ。後輩達からバロッシュお兄さん とか バロッシュ兄ちゃん バロッシュ御兄様 なんて呼ばれてんだ。まぁ最後のは嘘なんだがよ。

見て分かる通り、老若男女問わず結構頼られてるのさッ。別にこき使われてる訳じゃねーぜ?みーんな俺の事尊敬の眼差しで見るもんだからアレコレ教えてやってんのよ!!御かげで可愛い後輩のお願いは、断れなくなっちまったがなッ!!


まぁそんな世話好きお兄さんの俺なんだが、今日はその後輩達の後始末に追われてんだッ!!えっ?何したかって?飛んでもねー事だよ飛んでもねー事ッ!!あぁいや…、焦らすつもりは無いんだがよ、兎に角飛んでもねーんだよ。正直いって訳が分からねー。まぁまぁ落ち着けって、事の発端はこの村に謎の美女三姉妹が来た事からだ。ん、「それくらい誰でも知ってるし?姉妹では無い?」。まぁそんな細けー事は良いのよ、何せ色々な呼ばれ方をされているからな…。例えば?そうだな、3人組、3人美人、美女組、兎に角美人。目覚めの対象、妖精女王、たわわ、美麗姫、生涯超える事の出来ない存在達、泥棒ネコ、脳内彼女、魔神様…。思い出すだけで切りがねぇ。村人それぞれが勝手に呼び名を付けちまってるからな…。まぁ心の中でのあだ名らしいけど…。そんな事は良いんだよッ!!


彼女達が村に来てからと言うモノ、村が一日中お祭り騒ぎだ。寝るまで騒いで夢でも騒いで…そんな中心に居る彼女達が今日、この日ッ!!訓練場に来てしまったと言うのだッ!!「それでどうした?」どうしたも糞もねぇ…大騒ぎだよ大・騒・ぎッ!!。その日の訓練は全く持って、訓練では無かった…。教官達の指示は碌に聞かない、勝手に大移動し始める。励みだしたと思えば余所見ばかり…。終いには謎の三竦みによる戦いが始まっていたと、教官達は口を揃えて言って居た。お前、これ聞いて、意味わかるか?全く持って何が起きてるのか分からないだろ…。この不可解な騒ぎが、まだまだ出てくると思うだけで、俺は頭を抱えてしまったぜ。そんな不安は直ぐに現実と成ったがなッ!!今度はその美女達が神聖なる温泉へと向かったと言う…分かるか?流石に分かるよな…この時点でもう大参事…温泉施設は謎の行列…定員上限で入口は酷い事になってたらしいぜッ。因みに先に入れたもの達は温泉を楽園と呼んでいたな…。確かに間違っちゃいねーが、何かが間違っていた。

そんな楽園とやらでも更に事は進む。美女3人が湯船につかると言うだけで、男も女も発情しきっていたって言うんだ。意味が分からねぇ…。そもそも壁を隔てているにも関わらずだぞッ!!あの場所で一体何が有ったのか……。

そう、俺は…この楽園での真相を探る為に、長老から調査を依頼された。そして今、俺はその調査へとむかう。


ガラガラガラッ!!

『婆ちゃんッ!!饅頭4つッ!!持ち帰りでなッ!!』

「おやぁ?食ってかないのかい」

『へッ!!ちょっとした差し入れさッ』

「珍しい事も有るもんさねぇ…」

『可愛い後輩の為だからなッ…湯印置いとくぜッ!!』

「印が足りとらんぞ…」

『しまったッ!!今日の分まだ押して貰ってなかったッ!!』

「ホッホッ!!仕方ないねぇ…今日だけは特別だよ、持って行きなッ」

『婆ちゃんッ!!』

「さぁ行った行った…しっかり面倒みるんだぞッ」

『おうよッ!!なにせ俺は…頼られる男、バロッシュ兄さんだからなッ!!行ってくるぜッ!!』

ガラガラガラッ!!


タッタッタッタ…

『少し遅れちまったなぁ…』


ガチャガチャ

『ようッ待たせたな』

「うぅ…ううぅ…ッ…ひっくッ…」

『そんなに泣くな…ほれ、甘ーい饅頭持ってきてやったぞッ』

「うッ…うぅう……うぇ!?……」

『後は俺に任せとけ、直ぐにそこから出してやるからな…それまでは、それでも食って元気出せよ』

「ううぅ……ひっくッ…」

『それじゃ、また後でなッ!!』


タッタッタッタ…


「ううぅ…ありがどう…バロッシュ兄ちゃんッ…」




彼の優しい差し入れと、彼が纏めた報告書は、冷たい部屋で蹲る一人の少年を助けたのであった。



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