↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
28/28

音響監督の覚書28(生成AIで何が駄目なのか)

津田健次郎さんの声でAI生成されたナレーションボイスを耳にするたびにイラッとしていましたし、他にも著名人のボイスの生成ナレーション……個人的には許可が出ていても気持ちが悪いんですよ。

まぁそれは私の個人的な感想です。

今話題になっている「生成AIを用いた著名人のボイスで勝手にナレーションを付ける」と技術の乱用。


最初に明かしておきたいのですが、私自身はAIは有効活用されるべきだし、その中で生成AIも技術として認めています。

前項の役者本人の声でマルチリンガルと言うのも、本物の声で聴きたいけど原語だと判らないから吹き替え的に日本語になってくれるなら楽しいって人もいるでしょうからやるべきサービスだと思いますし、吹き替えと両立出来ると思うんです。


さて、本題。

権利的なものを一旦置いておきまして、生成AIと言う技術は『悪』なのか?と言う部分を書いていこうと思います。


生成AIと言うのはあくまでツールなんですよ。

自分はよくシンセサイザーに例えるんですが、つまりは道具であり使い方次第である。


使い方次第と言うのは、例えば包丁。

これだって使い方を間違えれば人を殺せる『凶器』になる。


生成AIだって同じです。

補完的に再現出来る機能を補完ではなく模倣として使ってしまって、それで稼ぎ出すことで今回の『侵害』が生じてしまったわけです。


そう、『補完』なんです。

音の補正だったり、足りない部分を作って埋めたり、物理的に難しいことを計算で再現してみせる。

そう言う機能なんです。

もちろん想定外の使い方で生まれる素晴らしい物もあるので、今はまさにその黎明期なんですが……

『醤油ちゅるちゅる』が灯油などを入れるのに一般普及して大活躍したように(ちょっと違うかな?)


今回の生成AIで何が駄目だったかと言うと、承認無く勝手に「生み出してしまった」事なんですよね。


色々な権利があります。

今回の裁判で争われたのはパブリシティー権と言う、『金銭的価値についての侵害』であり、「無法者の収益に繋がっているが、それはAIを使うんじゃなくて仕事依頼しろよ!」的な部分です。

しかしこれは生成AIだから駄目と言うのではなく、昔のマッドテープのような切り張り(つまりサンプリング)でも侵害されるものです。


じゃあなんで生成AIの音声に付いてこんなに騒がれているのか。


マッドテープ的な切り張りだったらNGと言うのが一般的感覚でも分かると思うんです。

しかし元は無いものであるAIで生成されたものなんだから「使用」をしているわけじゃないじゃん?と勘違いする人もいて「便利だから良いじゃん」って言っているようなものなんです。


そんなわけがない。


だけど、今回の裁判中にも「似た声の人の物真似したボイスデータで、喋り方などの癖を学習させたらどうなの?」と言う意見が出たんです。

つまり『使用はしてない』と言う理屈です。

なにせコピーじゃないからオリジナルとの比較証明が出来ない。悪魔の証明になってしまう。


このグレーゾーンが今声優業界で騒がれている部分なんです。


補完する機能を乱用して、オリジナルを産む出せてしまう。

それは仕事機会を奪いだけにあらず、そのオリジナルの人の不本意なコンテンツを作り出して毀損してしまうようなものが生み出されてしまう。

それを業界の人間じゃない一般の人が匿名で出来てしまう。

いや、やってしまっていたわけです。


補修材で本物そっくりの模倣品を作り出されて、さらにそれが売られていた(稼ぎになっていた)。

それが出来てしまう、そうAIならね♪


色々出来るからこそ、気付かずに権利を毀損してしまう。それが今起きている問題なわけです。

まず、津田健次郎さんのアクションは非常に重要で大事なことでした。

それに対してお疲れさまでした。


本当にいつもカッコいいよなぁ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。