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秘密基地は大迷宮〈ダンジョン〉に  作者: カイエ
三章「遭遇」
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#12

 カインの顔を見ているうちに、なんとも言えない懐かしさが溢れ出てくる。

 が、今はそんなことを言っている場合ではない。


『みんな、大丈夫だ。ダルジニョン王国騎士はけっして曲がったことをしない。それよりも、カインさんはオレたちよりもずっと目上なんだから、きちんと挨拶をしよう』

カインにわからないように、Translation をかけずに日本語ででみんなに挨拶を促す。


「ダルジニョン……王国?」


 オレの言っている言葉の半分は意味がわからないのだろう。

 それでも皆は、まだ疑心暗鬼のまま、それでも背筋を正してカインに向かい合う。


「騎士さま、オレはケンゴと言います。この中でリーダーをやっています」

「ケンゴくんか。キミがリーダーなんだね。はじめまして、私はカインだ。『騎士さま』なんて硬い言い方はよしてくれ、カインでいい」

「カインさんですね、わかりました」


 ケンゴが頭を下げると、次にアリサが一歩前へ出る。


「アリサです。よろしくお願いします、カインさん」


 アリサも深々と頭を下げる。


「アリサか。こちらこそよろしく頼む」


 対してカインは軽い会釈。

 ダルジニョンに深いお辞儀をする文化はないからな。


 そして、最後はコータがおずおずと前に出て、


「コータと言います。その、よろしくお願いします」


 そう言って頭を下げる。


「コータ君だね。よろしく」


 カインはニッコリ笑って、皆の顔を見回し、


「それで、君たちはここで何をやっているんだい?それに、どうやってここまで入ってきたんだ?」

「そ、それは……」


 リーダーであるという自覚からか、ケンゴがそれに答えようとする。

 が、流石にちょっと荷が重いだろう。


「説明ベタなリーダーに変わって、ボクが説明します」

「キミは……えーっと、ダイチくんだったね」

「はい。ボクたちはダンジョン探索チームを結成していまして、このダンジョンを攻略中です」

「少年探検団ということか。なるほど」


 カインは頷いて、


「でも、どうやってここまで入って来れたんだい?」

「その質問に答える前に、カインさん、先に教えてほしいことがあるんです」

「む、何だろう。私にわかることなら答えよう」


 カインは少しおどけたように笑いかける――オレたちの緊張をほぐすためだろう。


「ボクたち、はじめはたまたまこのダンジョンに迷い込んだんです。でも、このダンジョンの名前をまだ知らないんです」

「ほう?」


 カインが驚いて目を見開く。


「このダンジョンは、どこの、何というダンジョンですか?」

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