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今宵は星々がいっとう輝く夜。
宇宙船がいなくなってから開かれる久々の舞踏会は、新たな仲間たちの歓迎会でもあります。新調した楽器を各々手に持って、エトワールオーケストラが優美なメロディを奏でています。指揮者はかの高名なポラリスです。
至極ご機嫌なご様子の女王様から、薔薇星雲から掬い上げたとっておきのワインが星たちに振る舞われます。乾杯の音頭を取るのはもちろん女王様です。
「それでは、新たな輝きに!」
「「「新たな輝きに!」」」
なかなか飲む機会の無い高級ワインの味に星たちが舌鼓を打ち、ほどよく酔いが回ってきた頃、いよいよワルツの時間になりました。
天鵞絨のカーテンの向こうから、新たに生まれた星たちが次々に現れます。
その中でも特に輝いているのは、青の髪に青の瞳を持つ青年星です。彼は白地に金色のラインが入った衣装に身を包み、きりりと前を向いています。
彼が誰を最初のパートナーに選ぶのか、会場中の注目が集まりました。
彼は迷うことなく、会場の片隅に歩いていきました。
慣れない仕草で、ぎこちなく手を差し伸べます。
「踊ってもらえるかな?」
照れたように笑う、かつての幼馴染であり、今は新たなる星となった青年に、アデュラリアは頬を薄紅色に染めて、にっこりと笑い返しました。
「ええ、喜んで」