これまでのあらすじ 3話、4話
人はなぜ食事をするのか?それは、食わないと飢え死にするから。
人はパンのみにて生きるにあらず、と言った人物がいたが、まず最初にパンが無ければ、飢え死にするのだ。
食事のことを心配しなくても良い時代になってくると、食事そのものを楽しむようになる。
そして、いつしか、美食家と呼ばれる人物たちが現れる。
この先もずっと、ファミール牧場で過ごしていけたらいい、と考えていた僕に、衝撃を与える出会いとなった。
美食家のハマーンと、その妹で、やはり美食家のイザベラが、ファミール牧場にやってきた。
大富豪 美食家
ハマーン
ハマーンの妹
イザベラ
ハマーン「私は、ラーク王国からやってきた、美食家のハマーンだ。
食を制する者が世界を制する、こちらの
ファミール牧場の噂を聞きつけ、わざわざ王都からやってきたのだ。」
イザベラ「ここは、お肉とか、牛乳とか、それから、洋服の材料になる羊毛なんかも、手がけているそうね。
それとね、わがラーク王国の人々は、みんな豚肉の料理が好きなのよ。
もしかして、そちらの皆さんも、豚肉の料理が好きなの?」
ここから、ハマーンが一人で持論を展開する。
ハマーン「わがラーク王国は、食料自給率が
150%。
わが国だけでは食べきれないので、各国に輸出している。
昔から、食というものは、着るもの、住むところと同様に、人間にとって欠かせないものだ。
それを、発展だとか、工業、より強力な兵器を作るとか、より高い建物を建てるとか、最近はそちらの方ばかりに目が行きがちだ。
農業、食事こそが!人間の生活を根底から支えているということを忘れがちだ!」
このような持論を展開するが、実は食に関することには精通している。
自らが投資して設立した、『美食大学校』
からは、世界中で活躍する数多くの料理人たちが輩出されているという。
ということは、『美食大学校』の卒業生たちの料理も、これから食べられるということなのか?
いやいや、かく言う僕は、そんな食の知識や、味付けがどうこう、レシピがどうこうということなど、今まで考えないで、とにかく、食えりゃいいんだ、と思いながら、自分の好きなもの、食べたいものを食べながら、過ごしてきたのだから。
ハマーン「本日のメイン。本日、最も伝えたかったことだ。
わがラーク王国で、世界中の美食家たち、料理人たちが集まった、『美食博覧会』が
開催される!
ぜひ皆さん、お越しあれ!」
『美食博覧会』 略称は『食博』
『美食博覧会』は、4年に1度、各国持ち回りで開催される『食』のイベント。
ハマーンがなぜ、わざわざファミール牧場まで足を運んだのかというと、他でもない、『美食博覧会』に、ファミール牧場の名産の牛乳、チーズ、ヨーグルト、そして、うずらの卵を出品してほしいと思ったからだという。
牧場主のイワンから、ある役割を任された。
「『美食博覧会』の会場まで、牛乳、チーズ、ヨーグルト、うずらの卵を運んでいってほしい。
それから、牛の乳搾りの実演を行うための牛、それから、うずらたちも連れていってやってくれ。
この『美食博覧会』は、千載一遇のチャンスなんだ。」
僕はしぶしぶではあるが、引き受けることにした。
しかし、特に食材に関しては慎重に運搬しないと、卵が割れたり、牛乳などを入れる入れ物が破損して、中身が漏れ出たりしたら、使い物にならなくなる。
だから、慎重に運搬しないといけない。
牧場では、他にたくさんの人たちが働いている。どんな時でも、みんなで協力しあうらしい。
その中でも、牧場一の力持ちといわれるのが、
ガストンだ。
ガストン「やあ、俺はガストンだ。さっそくだが、『美食博覧会』ともなると、半年にも及ぶ長丁場になるからな。
そういう時のために、生産体制もしっかりと整えておかないとな。」
『美食博覧会』は、半年まるまる同じ店が出店するのではなく、一時的に撤退したり、その後に別のところが出店したり、一旦撤退したところが再びやってきたりと、入れ替わりも激しいという。
そして、『美食博覧会』では、いろんなブースがあるという。
『牧場ブース』
この『牧場ブース』が、ファミール牧場が出展する場所だ。
ここでは、牛乳や卵などの品質管理が行える他、牛やうずらなどの体調管理なども、しっかりと行える。まさに、至れり尽くせりだ。
他にもいろんなブースがある。
『肉料理ブース』
『魚料理ブース』
『米飯ブース』
『パン、ピザブース』
『麺料理ブース』
『野菜ブース』
『スイーツブース』
『エスニック(激辛)ブース』
『爆盛ブース』
『ゲテモノ料理ブース』
『チーズ、チョコブース』
以上、12のブースに分かれている。




