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【第九章完結!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十章

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モーノお姉ちゃん1

「おっ、戻ってきたか」


「お前、人の家でよくそんな料理できんな」


「賞味期限近かったからな」


 トモナリたちがゲートから出てくると、ユウトは冷蔵庫の中のもので料理を作っていた。

 意外とユウトは料理ができる。


 ゲートが発生して避難しているために、冷蔵庫の中のものも少し放置された状態だった。

 暇だったのでユウトは料理を作って食べていたのだ。


「………………なあ、なんか一人増えてないか?」


「ああ、新しい仲間だよ」


 トモナリを先頭に、サントリたちも出てくる。

 そして一番後ろから出てきた存在を見て、ユウトは目を丸くした。


 なんとも堂々とついてきたのは、サントリたちの姉であるモーノであった。


「初めまして、よろしくお願いしますね」


 モーノは改めてトモナリの前で膝をついて、手を取った。

 軽く手の甲に口付けする。


 すると四姉妹の証が浮かび上がり、それらを囲むようなモーノのものが証に追加された。


『四姉妹の誓いが五姉妹の誓いに進化しました!』


 トモナリの体に熱が巡った。

 不思議な熱さに眉をひそめていると、トモナリの目の前に表示が現れる。


「スキルが……進化?」


 初めて見る表示だった。

 回帰前も含めて初めて見るもので、それどころかスキルが進化したなんて話も聞いたことがない。


『五姉妹の誓い

 とある意思の願いにより繋がりがスキルとして再構成された。契約した五姉妹の力を借りることができる。雷神、魔力物質構成、魔力吸収高変換、弱点看破、怪力のスキルを切り替え、または併用して使うことができる。ただし併用するとスキルの効率は落ちる。

 ーー雷神

 雷の力を操ることができる。素早さ、器用さの数値を一.五倍まで上げることができ、雷に対する耐性を向上させられる。

 ーー魔力物質構成

 魔力を消費して物質を作り出すことができる。スキルを解除すると物質は魔力となって消滅してしまう。

 ーー魔力吸収高変換

 物の持つ魔力を吸収することができる。他の物質が持つ魔力は自分のものとするのが難しいけれど、このスキルで吸収した魔力は高い変換率で自分のものとすることができる。

 ーー弱点看破

 相手の弱点を見抜くことができる。ただし相手を理解する必要がある。

 ーー怪力

 魔力を消費して力の数値を二倍まで引き上げることができる。』


 たまらずその場でスキルの確認をする。

 スキルの名前が五姉妹の誓いになっていて、雷神という内容が増えている。


「ふふ、こんな気持ちになるのね〜」


 モーノはおっとりとした笑顔で笑う。


「ゲートが閉じた……そのお姉さんが報酬……ってことか」


 ユウトはもぐもぐと食べながら冷静に状況を見ていた。


「どうすんだ? 絶対その人について聞かれるぞ?」


「……それは考えてなかったな」


 モーノが増えたのは明らかにおかしい。

 きっと部屋の前ではギルド員たちが待っているはずで、誰ですかと聞かれると面倒である。


「……どうにか隠して、外に連れ出すか」


 今みんなが気にしていることはゲートが攻略できたかどうか。

 上手くやればモーノに注目されずに済むだろう。


「お前はそれ早く食え」


「はいよ」


 ユウトが食事を食べ終えるのを待って、トモナリたちは動き始めた。


「どうなりましたか?」


「ゲート攻略に成功しました」


「……よかった」


 トモナリが玄関のドアを開けると、いまや遅しと待ち侘びていたギルド員の女性が詰め寄ってきた。

 攻略成功を伝えるとホッとしたようにため息を漏らす。


「確認しますか?」


「ええ、失礼します」


 トモナリはギルド員の女性を中に招き入れる。


「今だ!」


 サントリたちが並ぶようにしていて、ギルド員の女性はスッと横を通り抜ける。

 並ぶ四人の後ろにはモーノが隠れている。


 そのまま四人でモーノを隠し、部屋を出ていく。


「本当にゲートがなくなっていますね。……あれ? 攻略してくださった方は? お礼が言いたかったのですけれど……」


 ゲートを確認して振り向いた時には部屋にはトモナリとヒカリ、ユシルしかいなくなっていた。

 多少無理矢理だが、脱出成功である。


「動いてお腹すいたそうで、もう行ってしまいましたよ。俺の方からお礼は言っておくので、大丈夫ですよ」


「本当ですか? ですが……」


「じゃあ、ゲートを攻略して得られたものはそのまま彼女に任せてもらえますか? それでお礼代わりということで」


「……ならそういたしましょう」


 今回戦闘はなかったので魔石にも何もない。

 本当にモーノだけである。


 あまり深く突っ込まれると困るので、トモナリはサラッと会話を進める。


「これでもう部屋は大丈夫ですかね?」


「見た限りモンスターが出てきたような痕跡もありませんし、一日ほど様子を見て大丈夫そうなら住人の皆さんに戻っていただくことになると思います」


「よかった。ならあとはお任せしても大丈夫ですね」


「……ええ、今回はありがとうございました。おかげで早期の解決ができました」


「いえ、自分の家ですし」


 ちょっとばかり誤魔化しはあったものの、なんとか上手く事態を丸め込むことができた。

 トモナリは最後までなんてことはないような笑顔を浮かべ、そそくさとマンションを後にしたのだった。


 ーーーーー

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誤字報告 モーノは改めて「ジケ」の前に膝をついて、手を取った。「トモナリ」ですよね? ゲートを確認して振り向いた時には部屋にはトモナリとヒカリ「も」ユシルしかいなくなっていた。「、」にした方が自然で…
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