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【第八章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第九章

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卒業1

「うおおおん! 先輩、卒業おめでとうございます!」


「そんな泣くなよ。卒業するだけなんだからさ」


 いつまでもいたいぐらいの気持ちであるが、時は止まらない。

 時をかさのぼることもなく、アカデミー卒業の時を迎えた。


 これから世界の荒波の中にトモナリも飛び込んでいかねばならないのである。

 課外活動部の後輩たちが花束をトモナリに花束を渡す。


 強い希望で花束を渡したミヤマエは、そんなに泣くかというレベルで号泣していた。


「これはみんなで書いた色紙です」


「ありがとう」


「受け取るのだ」


 ハルカが課外活動部のみんなから一言書かれた色紙を差し出した。

 それはヒカリの方がありがたく受け取る。


「アカデミーも卒業か……」


 長いようで、短いような、そんな不思議なものだとトモナリは思った。

 振り返ってみると色々な出来事があった。


 多くの出会いがあって、楽しいことも大変なこともたくさんある。

 三年という時間はとても充実したものだった。


 未来を思えば楽しんでいる暇などなかったはずなのだけど、思い返してみると楽しい思い出がたくさんだ。

 こうして後輩に囲まれて卒業を祝われるなんていうのも、回帰前にはなかった出来事である。


 これから本格的にゲートとの戦いが始まる。

 うかうかはしていられないが、今はちょっとこの空気を楽しんでもバチは当たらない。


「先輩は卒業した後も覚醒者として活動するんですもんね?」


 食堂にお願いして食べ物を用意してもらって、ささやかながら課外活動部で卒業パーティーを行う。

 ちょっとだけで卒業が危ういかもなんて思われていたユウトも無事卒業できたし、ちゃんと全員が卒業できている。


「ああ、もちろん」


「個人ギルド……作るって聞きましたよ」


「そのつもりだ。やっぱり自由に活動したいからな」


「来年卒業したらなんですけど……私も入れてもらえませんか? 戦力としてはアレですけど、武器の整備なんかやりますから」


 ナナがトモナリの前に取り分けた料理の皿を置く。

 課外活動部として戦えるように鍛えてきたけれど、ナナの職業は鍛冶職人である。


 鍛冶職人が実際に鍛冶職人をしなきゃならないということはないが、ナナは装備を作ったり整備するサポートの道に進むことを考えていた。

 最近は父親であるサタケにも連絡を取っているらしい。


 個人で装備を調整できるような技術を持つ人はどこでも重宝されるので、いい道であるとトモナリは思っていた。

 トモナリがギルドを作るのなら、ナナもそこに行きたいと考えていた。


「俺のところはなかなか大変だぞ?」


「先輩がどんな人なのかは分かってますよ。大変だろうけど……きっとやりがいはあると思います。それに女の子路頭に迷わせるようなことはしないと思いますし」


 厳しいけれど優しくて、何かの目標に突き進んでいる。

 トモナリをそばで見ていると、応援したくなるとナナは感じていた。


 鍛冶職人として戦いにおいての能力はやや伸びが悪く、レベルが上がるほどについていくのがキツくなる。

 だが職人としてならトモナリの力になれる。


「まあ、他に魅力的なところがなかったら来てくれよ。歓迎するよ」


 トモナリとしても職人が一人側にいてくれるのはありがたい。

 装備の調整、修理などを一々外部に依頼するのも面倒だったりする。


「先輩方も一緒なんですよね?」


「まあな」


 卒業して個人的にギルドを興すにあたり、トモナリはみんなのことを勧誘していた。

 気心が知れた仲間であるし、一年生の頃から鍛えてきた仲間たちは同レベル帯で比較すると希少職業以上の能力になっている。


 ただ全員が来てくれるというわけじゃない。


「マコトは実の父親のところで修行、ミズキは家の問題で……合流は遅れそうだ」


 マコトは卒業後に暗王会に入る。

 暗王会を掌握してトモナリの諜報機関として役に立つという目的はあるが、すぐに暗王会を手に入れることは難しい。


 しばらくはアビコの下で色々と習いながらレベルを上げて、内部の信頼を勝ち取っていくらしい。

 そしてミズキは一度家に帰ることになっていた。


 卒業の少し前、テッサイが倒れた。

 もうかなりの高齢であるし、年齢による身体の衰弱はどうしようもない。


 ただテッサイが倒れたことで門下生同士の争いが発生しているので、ミズキはそちらを収めるために帰ることになったのだ。

 ミズキもトモナリのギルドに合流する予定だったので、トラブルが解決したらトモナリの方に来ることになっている。


 それがいつになるかは分からない。


「じゃあ、クドウ先輩とクロサキ先輩とミタカ先輩が?」


「そうなるな」


 賢者のコウや聖騎士のサーシャも色々なところから声はかかっていた。

 けれども、トモナリが声をかけると二人ともトモナリと一緒に来てくれることになった。


 来てくれるとは思っていたが、あっさりと決めてくれたみんなには感動も覚えた。


「それだけでも豪華メンバーですけどね」


「確かにな。良い人が仲間になってくれたよ」


 現段階でもバランスはいい。

 タンクのサーシャと後衛の魔法使いコウ、さらには万能に動き回れるユウトもいる。


 四人でも十分に動けるチーム編成である。

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