表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第八章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第八章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

448/461

友を探して1

「来てくださってありがとうございます」


「君の頼みならね」


 トモナリとヒカリは覚醒者協会に来ていた。

 それはマコトのためだった。


 ハルカの未来予知によって、マコトが暗王会に囚われている可能性が非常に高いことが分かった。

 しかし暗王会は謎の多い組織である。


 回帰前の記憶を動員したところで暗王会に関する情報はほとんどない。

 トモナリ個人でどうにかすることはほとんど不可能だ。


 ならば他の人の助けを借りるしかない。

 覚醒者の失踪は警察だけでなく、覚醒者協会も担当してくれる。


 暗王会は今や犯罪者組織であって覚醒者協会も目をつけている。

 マコトの失踪に暗王会が関わっていると伝えれば、協力してくれるはずだとトモナリは思った。


 普通の人がそんなことを言っても信じてもらえないが、トモナリにはこれまで未来予知として覚醒者協会に情報を流してきた実績と信頼がある。


「ミヤノさんが手助けしてくれるならありがたいです」


 ただ大きな組織の腰が重いのはどこでも同じ。

 それは覚醒者協会も例に漏れない。


 ゲートやモンスターの被害を防ぐために動くことと、実際に犯罪者組織である暗王会に手を出すことは大きく違う。

 トモナリが暗王会のことを伝えても覚醒者協会がすぐに動いてくれるとは限らなかった。


 だからちょっとズルい手を使った。

 動いてもらうためにトモナリの方も大物に連絡を入れて協力を要請した。


 それがミヤノだった。

 直接覚醒者協会に所属しているわけではないが、ミヤノは覚醒者協会と密接な繋がりがある。


 トモナリが未来予知として情報を流していることも知っている。

 五十嵐ギルドの件で少しばかり恩もある。


 トモナリが連絡したら協力してくれると快く返事をしてくれた。


「大和ギルドには来てくれなかったけどね」


「それは……スケジュールが合わなくて……」


「ふふ、冗談だよ」


 トモナリはミヤノと握手を交わす。

 ミヤノが所属する大和ギルドにも研修に行きたかったけれど、今回は研修を組んでいく中で都合が合わなかった。


 トモナリは気まずそうに笑顔を浮かべるが、ミヤノも本気で言っているわけではない。


「それにしても暗王会か……僕も聞いたことはあるけど、関わったことはないね。できればこれからも関わらないほうがいいところだろうね」


 ミヤノにも軽く事情は話してある。

 そんなミヤノから連絡が入ったのだから覚醒者協会もさっさと動いてくれることになった。


「そのお友達も果報者だね。僕まで動かして助けようとしてくれる人がいるんだから」


「ミヤノさんが同じような目に遭っても、俺は助けようとしますよ」


「はははっ! そうなったらその時はお願いするよ!」


 良い人はできるだけ助けたい。

 特に良い人で、強い人なら未来のためにもなおさら無事でいてもらいたいものである。


 トモナリが友達というと失礼かもしれないが、ミヤノは良い人であるし友人の関係にも近いと感じている。


「失礼します」


 部屋に二人の男性が入ってきた。


「今回の件を担当させていただきます覚醒者協会の霜山シモヤマと申します」


「同じく、如月キサラギと申します」


 二人は覚醒者協会の人であった。


「よろしくお願いします」


「改めて状況を整理させていただきます。ミナミマコトさん……現在失踪届が出されている方ですが、その方の失踪に暗王会が関わっているということですね?」


「その通りです」


「証拠はなく、未来予知によるもの……それもドラゴンの」


 シモヤマはチラリとヒカリのことを見る。

 実際はハルカの力によるものだけど、覚醒者協会に対してはトモナリの未来予知、しかもヒカリが断片的に未来予知を見れるということにしてあった。


 回帰前の情報を元に、トラブルを避けられるように情報を流しているので割と未来予知の精度は高いはずだけど、直接トモナリの未来予知案件に関わっていない人からすると懐疑的に思うのも無理はない。

 人のスキルならともかく、トモナリが契約しているヒカリが断片的に見られる未来予知というところもまた信頼を落としているのかもしれない。


 だがウソをついていると言われるほど適当な未来予知でもない実績はあるので、なかなか微妙なところなのだろう。


「彼を信じられないのなら僕を信じてくれ」


 少しピリッとした空気を感じたのか、ミヤノが口を挟む。

 どうにも覚醒者協会は乗り気じゃない。


 未成年の失踪など時にあることで、暗王会が誘拐に関わっているなんて大問題にしたくないのかもしれない。

 誰しもが真面目にトモナリの話を聞いてくれるわけではないのだ。


 だがここでミヤノの存在は大きい。

 ミヤノは全面的にトモナリの味方になってくれる。


 もしトモナリがウソを言っていたらミヤノの名前に傷がつくかもしれないのに、である。


「……ミヤノさんがそうおっしゃられるなら。仮にミナミマコトさんを誘拐したのだとしたら、かなり特殊な事例になりますね。暗王会の主な収入は情報の取引によるものです。表に出ないような情報も暗王会なら手に入れてくれる……という話があります」


 危険な不法行為が目立つためにそちらが話に取り上げられがちだが、暗王会は主に情報を取り扱う。

 覚醒者の能力を活かして、合法だろうと不法だろうと問わずに情報を手に入れるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ