表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第六章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第八章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

443/448

猛烈スカウト2

「まあ言ったでしょう? あなたさえよければうちは世界樹に関わることに前向きよ」


「前向きどころか、ぜひうちに任せてくれ!」


 草に拘束されながらもキザキの興奮は抑えられない。


「だから少し静かになさい。そんなではアイゼン君に引かれてしまいますよ」


「そんなことを言ったって……この興奮を抑えられるものか! 世界樹という樹木の存在は以前より確かなものであるだろうと言われていた。だが実際に見たものはいない!」


 椅子が壊れそうなほどにキザキは体を揺らす。

 若干の恐怖すら感じる。


「様々なゲートから世界樹を加工して作られた装備品が出てくるけれど、どれも一級品だ。世界観が共通していないゲートでも世界樹という存在は出てくるし、謎が多かった」


「私財叩いて世界樹の杖買ったら詐欺だったこともあるものね」


 シゲモリは呆れた顔をする。

 世界樹のことを調べたくて、キザキは世界樹を使って作られた杖を買ったことがある。


 しかしそれは偽物でキザキはひどく落ち込んだ、なんてことがあった。


「世界樹の加工品どころか、本物の世界樹を調べられる! しかも成長過程まで見守ることができるんだぞ! これは世界的にも貴重なことだ!」


 世界樹装備は品質が良く、非常に高価なものが多い。

 たとえ研究のためだとしても簡単に買えるものではなかった。


 生の世界樹を見られるだけでなく、自分の手で成長に関与することができる。

 キザキの興奮のボルテージは上がり続けていた。


「シゲモリ、お前だって同じ気持ちだろう!」


「その通りよ。だからこそアイゼン君に選んでもらおうと冷静になろうとしているんじゃない」


 今キザキたちは選ばれる立場にある。

 いくら受け入れるといってもトモナリが選んでくれなきゃどうしようもない。


 キザキのように圧をかけて振られないようにとシゲモリは冷静を装っていた。

 本当ならキザキと同じようにトモナリに迫りたいぐらいなのだ。


「もし仮にあなたのせいでアイゼン君に断られたら私、ここを辞めてアイゼン君に個人的に雇ってもらうから」


 シゲモリの目が笑っていない。

 自分の興奮を抑えてトモナリに気に入られるようにしろと目が訴えかけている。


「………………自慢じゃないがうちは植物、特に異世界の植物に関してトップクラスの研究機関だ。世界樹についても、任せてもらえるなら全力を尽くそう」


 シゲモリの圧に押されて、キザキも少し冷静になる。


「分かりました。じゃあひとまずキザキさんたちに世界樹を任せてみようと思います」


「おおっ! 本当か!」


 少なくともキザキたちは植物に対して真摯的だ。

 世界樹のタネを任せてほしいというのも利益になるからとかそんな打算ではなく、世界樹のことを知りたいという知的な好奇心が強い。


 信頼して任せても大丈夫だろうと任せられる相手だと思った。


「ただいますぐ世界樹もどこかに植えるというわけじゃありません」


「何?」


「必要なものがたくさんあります」


 世界樹はほっといても大きくなる。

 だが手をかけて、大切にしてやることでより大きく立派なものとなってくれるだろう。


 それに世界樹を植えることによって何が起こるのかということも知っている。

 ここはまたヒカリたちの力に頼ることにする。


 ヒカリたちドラゴンには異世界の知識があって、世界樹を育てるために必要なものの知識もいくらかあったということにして、キザキたちに今後の計画を伝えた。


「ふむ……なるほどな……」


「簡単じゃなさそうな。でも、それだけしてもやる価値はあるはずよ」


「こちらでも準備を進めておこう。アイゼン君、君は君で準備をお願いするよ」


「ええ、ではよろしくお願いします」


 トモナリは草の拘束から解かれたキザキと握手を交わす。

 世界樹の育成について強い味方を得られた。


 色々と用意するものは多いが、立派な世界樹育成計画は大きく前進したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ