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【第六章完結】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第八章

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どこに行こうかな2

「トモナリィ〜ここよさそうなのだぁ」


「……これはなかなかかんがえたものだな」


 ヒカリが一枚のお誘いの紙を手に目を輝かせている。

 アピールポイントは様々だけど、やはりどんな研修なのかをアピールするところがほとんどである。


 そんな中でもデカデカとシェフがいますと書いてあるものがあった。

 無機質な文字だけのお誘い文ではなく、写真まで載せてくれている。


「美味しそうなのだぁ〜」


 写真の中身は様々な料理、調理風景。

 わざわざカラーで写真がしっかり分かるように刷られていて、美味しそうな料理が並んでいる。


 ヒカリは写真を見てヨダレを垂らしている。

 シェフの紹介文も載っていて、一流ホテルで料理長を務めたこともある人のようだ。


 上手いやり方だなとトモナリは舌を巻いてしまう。

 まだ若い学生にアピールするのに、飯という福利厚生は意外と大きい。


 もうヒカリは半分胃袋を掴まれているのだから、ある程度作戦は成功していると言っていい。


「キープなのだ」


 ヒカリは料理の写真が載った紙を丁寧に畳んで隅に避けておく。

 そんな食べ物系のチラシみたいに取っとかなくてもと思うが、ヒカリの好きにすればいいと何も言わない。


 大型ギルドなので候補の一つに入れてもいいかもしれない。


「こんなアピールもあるのか」


 研修とはいっても研修中にゲートを攻略すれば、その分のお金は入ってくる。

 割りの良いゲートを抱えているので稼げますとか、高めの報酬を用意しますなんてギルドもあった。


「こうしてたくさんあると工夫しているようなところもあって面白いな」


 まっすぐなアピールもあれば、少し変化球のところもある。

 それぞれのギルドの強みや利点を分かりやすくピックアップしてくれているので、読んでいるだけでも面白い。


「後の問題は……」


 ギルドの方はのんびり読んで、決めていこうと思う。

 もう一つトモナリには決めなきゃいけないこともある。


 三年生が研修する最初の時間は一年生がサポートとして同行することになっている。

 トモナリも一年生の時にフウカについて五十嵐ギルドに行ったものだ。


 つまり一年生の誰を連れていくのか、というところも考えねばならない。

 別に指名する必要はない。


 お任せでということも可能である。

 基本的には特進クラスの三年生には特進クラスの一年生がついて、さらに課外活動部は課外活動部がつく形にはなっている。


 ただ確実なことでもないので、引き連れたい一年生がいるなら指名した方がいい。


「ウルマを指名したいところなんだけどな……」


 トモナリが指名したいのはウルマだった。

 刀王として育てたいということもあるし別の理由もあるのだけど、ウルマの距離感があまり得意ではないというところがある。


 ヒカリもウルマを指名すると怒りそう。

 ただウルマは指名したら喜んできてくれそうな感じはある。


 理想としては指名せずにウルマがついてくれることなのだが、そこまで都合よくはいかないだろう。


「……指名するか」


 本質的に悪い子ではないので、研修にも真面目に取り組んでくれるだろう。

 同行してもらう一年生の指名はウルマにすることにした。


 チラチラと料理の写真を見せてくるヒカリの意向も聞きながら、どこに行くのかも決めていこうと思ったのだった。

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