エピローグ
コンクールも終わり、無事県大会で金賞をとった。
次は中地区大会。近隣数県の県大会で金賞をとった吹奏楽部が、全国大会に向けて更に選抜される。
中地区大会は九月の中旬の土曜日にある。
そして、☆☆高校の文化祭「煮干祭」があるのは、同じ週の土日。
したがって、吹奏楽部員は2日目しか楽しむ事ができない。
しかも、その2日目の午前中には体育館でのステージ発表があるため、実質半日しか楽しむ事ができない。
そして、今はその時間に当たる。
「面倒、だった」
秋見は人に聞こえないようにぼそりと呟いた。
そして、その声は秋見の予想通り、周りの喧騒にすぐさま消されていった。
向かうは新聞部室。
秋見は新聞部部長に色々と聞きたいことがあった。
扉を開けると、そこには二人の姿があった。
「あ、秋見さん、いらっしゃい」
「高阪先輩、どうも」
一人は秋見と同じ吹奏楽部の高阪幸。そしてもう一人は。
「君が石田秋見君か。始めまして。新聞部部長とは、私のことだ」
「どうも」
秋見は二人にほとんど同じ反応を示した。
「それじゃあ、私はこれで」
幸はそう言い置くと、部室を後にした。
彼女が出て行ったことを確認した部長は、秋見に聞く。
「それで、何のようかな」
「三つ、聞きたい」
部長は頷き、先を促す。
「一つ。菅平での事、知ってた?」
「今、高阪君から聞いたよ。まあ、この時期にそんな事をやるのはいかがなものかな。結果が付いてきたからいいものの、もしそうじゃなかったら、ね」
「そう。二つ。古木木木先生は何物?」
「うーん。ただの物理の先生、じゃあ駄目だろうな。もう既に彼から多少聞いているのだからな。だが、その辺りは自力で見つけてくれ。危険は伴わないはずだから、君にもできるはずだ。それで、次は?」
「三つ。佐々木萌子」
「佐々木君については、ノーコメントとさせてもらうよ。彼女自身から明言は避けて欲しいと頼まれているのでね。それだけかい?」
部長はまだ聞いて欲しそうにしていたが、秋見はあっさりと頷いた。
「其だけ」
「そうか。まあ、また気が向いたら来るといい。いつでも待っているよ」
「分かった」
秋見は部室を出て、文芸部のコーナーがある部屋で半日を過ごした。
完結。多分。
今迄書いていなかったのですが、この小説は一応、拙作「あさはかさ」の続編という位置付けになっております。
これを読むと、もう少しだけ内容の理解が深まるかもしれません。
なんだか、最後は完結したような気がしない。
ていうか次回に乞う御期待(誰も期待していないが)、的な感じになってる。
まあ、次回作(と言えるものかどうかは分りませんが)は書こうとは思っています。
感想などをいただけると嬉しい限りです。




