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008 書き始めのあらゆる可能性しか感じない楽しい時間が過ぎ去った時こそ、本当の戦いの始まりだ
書き始めのあらゆる可能性しか感じない楽しい時間が過ぎ去った時こそ、本当の戦いの始まりだ
小説の書き始めは楽しいものである。こんなことあんなことを書こうとか、こんなキャラを登場させようとか、想像のおもむくままにあらゆる可能性しか感じない。
また書くこと以外にも、いろんな人が自分の小説を見に来てくれたり、その勢いで作家デビューするまで想像したり楽しいことばかりである。
しかしそれは、歩き始めた旅人に見える蜃気楼に過ぎない。
執筆は実際には楽しいことばかりではなく、とても地味で終わりが見えないくらいに長く続く、作業の連続なのである、
でもそれは誰もが通る道だ。その苦境を乗り越えなければ、作品は完成しない。現実を見据えて、歩き続けていくしかない。




