後編
そんなことをしていたらあっという間に時間は過ぎて招待客が来る時間になり先ほど作った衣装に着替え父上達と招待客を出迎えた。招待客は衣装に釘付けでどこで買ったのか気になってるようすだったが、さすがに公爵家の人間を質問攻めにはできないようで簡単な挨拶だけして会場に案内するメイドについていった。
そんなことが繰り返されているとエルが小さな女の子を連れて到着した。
「ユリス今日はお招きありがとう。紹介するね妹のリアだよ。」
「よろしくお願いします」
緊張しているのかエルの足の後ろに隠れていた。
「うん。よろしくね。リアちゃん」
「アリス、リアちゃんと一緒にあそんでおいで」
「はい。お兄様、リアちゃん私はアリス私の部屋で遊ばない?」
リアちゃんは遊びたそうにエルの顔を見ていた
「いいよ。遊んでおいで」
「やった。アリスちゃん遊ぼう」
「うん」
2人は仲良く手をつないで部屋のほうに歩いていった。
「エルは先に会場に行っててもらえるかな。まだ叔父上達がきてないんだ」
「わかった」
エルは会場えと歩いていった
しばらくすると王家の馬車が到着し最初にシルビアとシルクが降りその後に叔父上、ジル王子にもう2人降りてきたがどちらも見覚えがない人だった。
叔父上の挨拶が終わり今日初対面の2人の紹介となった。
「わしの右側にいるのが王妃のレイア左にいるのが末っ子のシアだ。」
レイア王妃は銀髪の髪を肩までのばしていて目は青色で美人と言うよりは可愛らしいといった印象だ。
シアちゃんは銀髪の髪を肩まで伸ばしていて目は薄いグリーンで笑顔がとても似合いそうな可愛らしい女の子である。
シアちゃんはアリス達のことを聞くと自分も混ざりたいと言い出しメイドの案内で部屋のほうに歩いていった。
シアちゃんを見送った僕たちは会場えと歩きだし会場につくと王族の登場に会場はざわめきたった
そして僕は主催者挨拶のため壇上に上った。
「えー今宵は私主催のパーティーにご参加いただきましてありがとうございます。今回のパーティーは古代王国時代のパーティーを再現しております。料理に使われる素材、グラスやお皿などすべて古代王国時代のものです。ただし料理自体は僕オリジナルです」
ここまで話すと本当なのか?とか困惑する声があちらこちらから聞こえてきた。
「皆様の困惑もよくわかります。なので今運び込まれている料理を鑑定していただければと思います。」
会場のあちらこちらで鑑定が使われ表示結果に腰を抜かす人が続出し本物だとわかると、会場はすごい騒ぎになった。
「皆様落ち着いてください」
沈静化の魔法に僕の声を乗せて皆を落ち着けた
「お酒は古代ワイン、 ウイスキー ジン ウォッカ カクテルをご用意しております。カクテルは僕からみて右側におりますバーテンダにお申し付けください。お子様向けのジュースもいろいろと取り揃えております。特にお勧めは僕オリジナルの炭酸ジュースです。ぜひお試しください。それではパーティーを始めさせていただきます。
その言葉を合図に皆目当ての料理やお酒に向かっていった。
僕はこの隙に外にでて楽団を召喚し舞台に案内し準備をさせた。皆舞台に人がいることから何が始まるのかと注視している中で楽団の準備が終わた。
「えー皆様ただいまより楽団による音楽演奏を始めさせていただきます。お楽しみください」
会場の人たちは音楽を楽しみながら料理や会話を楽しんでいた。
仕事がひと段落し僕も何か食べようと思っているとエル達が来た。
「ユリスおいしい料理をありがとう」
「本当ねこのサンドイッチとかビーフシチュウとても美味しいわ」
「シルク、口についてるわよ」
「え???うそ。もう、もっと早く言ってよ。」
シルクは慌てて拭いていた。
「ごめんごめん」
シルビアは誤っていたがまるで悪気がないようだ。
「お兄様」
シルビア達と雑談していると後ろからアリスに呼ばれた
「どうした?」
「2人とも白夜が欲しいそうです。何とかなりませんか?」
「「お兄ちゃんお願いします」」
「しょうがないな」
可愛い妹達に言われたらね
2人に白夜と同じ白トラを召喚して渡すと、とても喜んでいた。
「ユリスごめんね。うちの妹が」
「ううん。大丈夫だよ」
アリスが服を引っ張ってきた
「お兄様もうお腹いっぱいでやることがないです。何か作ってください。」
しょうがないので着せ替え人形とドールハウスと着せ替えの服を創りだして渡してあげた
つくづく僕は妹には甘すぎなようだ。
妹達は喜び会場の隅で遊び始めてしまった。
やれやれと思っていると意外な所から念話が来た。
「ご主人様あんな可愛い服を知っておきながら私に教えてくれないなんてひどいです。」
「サクラ、ごめん今度サクラ用のドールハウスと服を用意するからさ。」
「本当ですか???ご主人様やったー」
とても喜んでくれたようだ。
さて最後はミュージカルだ。廊下にでて召喚し舞台に案内して音響やスポットライトの準備が完了したとこで案内をいれた。
「えーご歓談中申し訳ありません。ただいまより邪心戦争の劇をご覧いただきます。演出で大きな音がでることもありますがご了承ください。また明かりは終了まで落としますのでおねがいいたします。では、開演です」
邪心戦争古代王国の時代に実際起こったことだ。邪心の封印が解かれ魔物は凶暴化し民の生活は困窮した。そんな中神に選ばれし勇者が降臨した。勇者は民の期待を一心に受け邪心に挑み見事勝利しお姫様と結婚して幸せにすごしましたとさ。
と言うのが劇のなんようだ。
皆始めて見る舞台システムに驚き劇には拍手喝采だった。
今日の出し物は無事すべて終わりお土産に古代王国時代のグラス2つと、お皿2つをつけたらとても喜ばれた。帰りの挨拶では次の公演はぜひ自分の領地でと物凄い勧誘を受け他にも電気やトイレを我が家にも設置してほしいとラブコールをいくつももらった。それらの利権は全部父上に本投げておいた。
そして皆帰り家に残っているのは家族とギルさん、リシアさん、エルと妹、叔父上家族が残った。
「ユリス大成功じゃな」
叔父上が話しかけてきた。
「ありがとうございます」
「利権を父親に渡してよかったのか?」
叔父上が不思議そうな顔で聞いてきた。
「はい。調整がめんどくさいですし、派閥の強化に使っていただければますます国は安定し繁栄しますから。」
「出来た甥を持ててわしは幸せじゃ」
「ユリス必ずうまく使うから安心してくれ」
「期待してます。父上」
話がひと段落すると女性人が話しかけてきた。
「ユリス君この前約束した温泉は入れるの?」
「うん。入れるよ」
「やった」
「では私達も温泉にいきますかね。レイア様も行きますか?」
「温泉とはなんですか?」
不思議そうに聞いてきた。
「肌にとてもよく疲れも落ちるすごいものです」
「なんですて!!!それは絶対入らなければ。案内をお願いします。シルビア達もいきますよ」
「「はい」」
王族達はものすごくうかれて温泉へと歩いていった。
「エル今日は泊まっていくだろう?」
「うん。リアが寝ちゃってるから泊まりたいけど、でもいいのかな?王族の人もいるんでしょ?」
エルが気にした様子でいると
「構いはしないよ。家主のユリスが許可を出しとるんじゃからな」
と叔父上が援護射撃をしてくれた。
「ありがとうございます。国王陛下」
エルは嬉しそうにしていた。
「じゃエル、リアちゃんはアリス達と同じ部屋でいいかな?」
「うん。よろしく」
メイドを呼び後のことを頼む
「じゃあ、温泉に行こう」
「そうだね」
温泉に行こうとするとギルさんがストップをかけてきた。
「ユリス行く前にバーテンダーを召喚してくれ。あのうまい酒は飲み足りねえ」
「そうよ。ユリス私も、もっと飲みたいわ」
姉上までハァ、、、仕方ない
「わかりました。召喚」
バーテンダーに訳を話すと快く引き受けてくれたため後は任せエルと温泉に入って寝ることにした。