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ダンジョン代行 なんでも屋におまかせ!〜俺のダンジョンはまだないので他人のダンジョンで活動します〜  作者: トーヤ


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糸ダンジョン

「リッカ、ごめん。お願い」


姉貴からヘルプが来た。

いやだからさ?

なんでウチの家族はみんな俺が休みの時に用事言いつけるの?


俺の事、便利に使い過ぎじゃね?


「何?糸?」

「そうなの、足りなくなっちゃって」


本来なら自分で行けって言うところなんだけどさ。

姉貴、ただいま妊娠中。

さすがに自分でダンジョンに潜れとは言えねぇよ。

そのうち、甥っ子か姪っ子が生まれる。

そんなもん可愛がる一択だろ?


「なんの糸が欲しいの?」


姉貴はこんなステータスだ。



ステータス

[名前] 氷室(ひむろ)(たまき)

[年齢] 24歳

[職業] 服飾師

[レベル] 20

[魔力] 12,000

[体力] 9,600

[スキル] 裁縫、デザイン、青の手、エンチャント、加工、念話、無限収納、魔力操作

[ダンジョン] 糸ダンジョン



服飾師の姉貴は、ダンジョンに潜る際の装備なんかも製作している。


耐火性とか、防刃とか、防魔などの付与されたマントやジャケット、スラックス。

耐魅了や耐精神攻撃などのハンカチや手袋、マフラー、帽子、ストールなどを製作しているんだよな。

もちろん耐寒や防毒なんかも用意出来るらしいぞ。


で、それを作成するための布の糸が、姉貴のダンジョンからは採取出来るのだ。


「シルクスパイダーの糸をお願いしたいんだけど」


シルクスパイダーか。

何階層だ?


ウールワーム、ウールスパイダー。

リネンワーム、リネンスパイダー。

コットンワーム、コットンスパイダー。

シルクワーム、シルクモス。

シルクスパイダーだから9階層か?


高級シルクって事だろ?

何に使うんだ?


「どのくらい必要なんだ?」

「出来るだけたくさん?」

「たくさん?何に使うんだ?」

「ドレスアーマー?」


はっ?

ドレスアーマー!?

そんなの着て、戦うのか?

誰が?

そんな奇特な変態がいるのか?


「そんなオーダー入ったのか?」

「そうなのよ。人気のダンジョン配信者さんが自分のダンジョン攻略時に着たいんですって」


それは、バズれば姉貴の仕事の獲得にはなるかもだけど…。


「体調は大丈夫なのか?」


妊娠中だろ?


「それは大丈夫よ。何かしてた方が気が紛れるし」


そういうもんなのか?


「この依頼でしばらくお休みよ」


なるほど、産休ってやつか。


シルクスパイダーの糸でドレスアーマーなんて、どれだけ予算あるんだろうな。


「あれ?ダンジョンで配信みたいなこと出来るんだっけ?電波通じなくねぇ?」

「なんかスマホとかはダメだけど、配信用のカメラみたいなのは最近開発されたらしいわよ?」


そうなのか?

知らなかったな。

いや、俺はやらねぇからいらねぇけど。

ってことは、そういう人がたくさんいるってことなのか?


「へぇーそうなんだ?」

「リッカ、まるで興味ないわね?」


バレてるし。

笑って誤魔化しといたよ。

姉貴はまぁいいわと言って、


「ついでに、コットンスパイダーの糸もお願いしていい?この子の産着を作りたいの」


姉貴は自分の腹を撫でながらそう言った。

それは、喜んでやるけどな。


「了解した。扉開けてくれるか?終わったら【念話】で連絡すっから」

「うん、お願い」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



糸ダンジョンに潜ると、いきなり鬱蒼(うっそう)とした森なんだよな。

っていうか、全階層が鬱蒼とした森なんだけどな。


そこから【転移】で9階層に飛ぶ。


シルクスパイダーは、レベル30あれば倒せる魔物だ。

姉貴はどっちにしても無理な魔物だったな。


姉貴が自分で倒せるのは、リネンワームくらいまでだろうな。


さて、蜘蛛ちゃんはどこにいるかな?

蜘蛛ちゃんとかって可愛いレベルのサイズじゃないけどな。

縦横高さすべてが2メートルくらいあるんじゃないか?


そんな蜘蛛にある糸袋って、すごいんだぜ?

腹ん中の半分くらいは糸袋らしいけど、ドロップする前に糸袋が身体から出ちゃうと、なんと毒糸に変化してしまうんだ。

麻痺毒だったり、腐敗毒だったり色々らしいけどな。

だから、蜘蛛ちゃんの腹を掻っ捌いて糸袋を採取しましょうってのは、無謀。

大人しく普通に倒して、糸がドロップするのを待った方がいい。


倒し方にも要注意点があるんだよな。

火魔法を使うのは、御法度。

糸袋まで燃えちまうんだよ。

最初知らないから盛大に燃やしちゃったんだよなぁ。

魔石も炭化して無駄にしちまったんだよ。


だから、今は【ウインドカッター】で足やら首やら関節という関節を切る感じで倒してるよ。


【サンダーボルト】を使ったら、糸がこげ臭いと姉貴に怒られたから、それ以来使ってないけどな。

ドロップするんだから、どの属性で倒してもよくねぇ?っていつも思うんだけどなぁ。

いや、焦げ臭い服とかはイヤだな。


今いるシルクスパイダーの8体をすべて倒してドロップさせる。

魔石が8個と、糸袋が3つ。

すでに紡がれた糸が5つ。


姉貴が欲しかったのはどっちかな?

糸袋でも姉貴は加工出来るから、別にいいのかな?


それから、6階層に【転移】して、コットンスパイダーの糸を収集する。

甥っ子か姪っ子のために、おじちゃん頑張るよ!

って、うっかり張り切り過ぎたな。


とりあえず1階層に戻って、姉貴に扉を開けてもらう。

姉貴に糸袋と糸を渡して、お使いは終了。

お駄賃に魔石をもらうのは、いつものことだ。

これは両親も同じ。

兄貴は自分で魔石を使うから、たまに剣とかを作ってくれる。

だから俺、武器を買ったことねぇんだよ。

これってラッキーだよな。

その上俺は、経験値も稼がせてもらってるからな。

そっちの方がメインの報酬だしな。

今度はいつレベルアップ出来るのかねぇ?

お読みいただきありがとうございます!

もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m

トーヤのテンションがあがります(笑)


感想、誤字脱字報告もありがとうございます。


引き続き他の作品共々よろしくお願いします!


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