買取価格はこんなんですよ
「お疲れ様でした」
コンノさんが待ち構えていて驚いた。
「お待たせしました」
「アラート消えました。ありがとうございました」
飲み物でもどうぞと言われて、ソファーに案内される。
冷たいスポドリが美味しい。
「さてと、倒したゴーレムの魔石ですが、1階層で10、2階層で50、3階層で30になります」
「えっ!?そんなにいましたか!?って、この短時間でそれだけのゴーレムを相手にしてきたんですか!?」
なんか驚いてるけど、別に多くはないんじゃないか?
っていうか、いつもはそんなにいないのか?
「多いですか?いつもはどのくらいのゴーレムが出ますか?」
「多くても5体くらいです」
コンノさんはなぜか申し訳なさそうにしている。
どうした?
「それなら、確かにアラートも出ちゃいますね」
いつもが5体くらいじゃ、30体でもアラートが出るのはしかたないか。
「そんなに多いなんて思っていなくて、怪我とか大丈夫でしたか?」
あぁ、想定以上の数だったからか?
「全然大丈夫ですよ」
「雪野さんはお強いんですね」
仕事だしな。
弱かったら話にならないしなぁ。
「でもまだまだ強くならないとダメですね」
コンノさんはちょっと複雑そうな顔をしている。
なんで?
「自分も鍛え直さないとダメですね。5体以上の魔物と対峙した時に倒せるようにならないと」
なんか思い詰めてない?
大丈夫かな?
俺が口出すのもおかしいか。
「魔石なんですけど、ギルドに買取に出します?それともうちで買取します?」
「なんでも屋さんは買取もしてくれるんですか?」
「なんでも屋なんで」
と言うと、笑われた。
コンノさんはどうしようか、悩んでいるように見えたから言ってみた。
「うちで買取なら、依頼料と相殺して差額の請求か逆に振込かに出来ますけど」
「?請求はわかりますけど、振込って言うのは?」
あれ?
通じてない?
「魔石の買取金額が依頼料を上回っていれば、その分お支払いいたします」
「えっ!?」
えっ?って何?
俺の顔を見たコンノさんは、
「でも魔石って、大した金額にならないですよね?」
ゴーレムの魔石は、魔力量が多いからそこそこの価格のはずだけどな?
「そんなことないと思いますけど?いつもはどこに買取に出されてますか?」
ギルドで買い叩かれてるのか?
でもギルドでは価格が決められてたよな?
うちだって、買取価格は参考にしてるし。
「同僚の知り合いに買取業者がいるからって、同僚にお願いしていたんですが…」
それ、中抜きされてんじゃないのかな?
「同僚の方って、大丈夫ですか?」
コンノさんの表情が強張る。
「まさか…あいつが買取価格を誤魔化しているのか?」
俺の一言でその答えに辿り着いちゃうのか。
頭の回転の速い人なのかな?
それとも元々怪しんでたのかな?
ちなみにうちの買取価格は、こんなんですよと買取価格表を渡してみた。
コンノさんが目を剥いた。
「自分はいいカモにされていたようですね。雪野さん買取もお願いします」
「承知しました」
預かり証に個数を記載して、確認してもらう。
「査定が出たらご連絡しますね」
「お願いします。また買取していただきたいときにはどうしたらよろしいですか?」
おっ?
うちの顧客になってくれそうだぞ?
「連絡いただければ、俺が受け取りに来ますよ」
「それは申し訳ないです。お店などはないのですか?」
店…。
うちのビルの1階にあるにはあるけど、ここからだと遠いぞ?
ちょっと遠いですよ?と、店舗案内のカードを渡してみる。
「ここなら行けそうです。うちよりも職場からの方が近いですから」
なるほど、職場が近くか。
それなら大丈夫かな?
「あとは、サイトで手続きをして配送してもらうだけって言うことも出来ますので、都合の良い方法でお願いします」
「なるほど、わかりました。ありがとうございます」
「では、ダンジョンのご用命はなんでも屋におまかせを!」
俺は、コンノさんのところを後にした。
お得意様になってくれると嬉しいよな。
良い人だからつけ込まれたんだろうな。
あっ、業者の名前聞いておけばよかったかな。
昴義兄にも話しておこう。
お読みいただきありがとうございます!
もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m
トーヤのテンションがあがります(笑)
引き続き他の作品共々よろしくお願いします!
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