エピローグ2
「なら会議をしよう。いろいろ意見を出し合って、多数決で決定をすれば……」
「却下!」
「却下です!」
魅成が下心見え見えの提案をして、砂彩と見空が同時にそれを却下する。
いつもどおりの光景であった。
「あとは君たちに任せる。がんばってくれ」
そう捨てセリフを残した東屋が、そそくさと去っていった。面倒事が起こりそうなのを察知して逃げ出したのだろう。
これもいつもの光景だ。
これからも、この俺達の関係が長く続く事になる事を目標にして、俺達はこれからも頑張っていかなければならない。
「ふむ……こんなものでいいかしらね」
砂彩が腕を組みながら言う。
「上出来だと思う」
隣に立っている魅成がそれに合わせて言う。
二人は学校の掲示板の前にいた。
「見空は絵を描けたなんてねぇ……人間、意外な特技を持っているものよね」
砂彩は自分が掲示板に貼り付けた紙を見ながら言う。
そこには、よろず同好会のみんなの顔をデフォルメしたイラストを四隅に配置した中に、こう書いている。
『よろず同好会は、この学校のなんでも屋です。学校内で起こる、どんな問題でも解決をいたします。お気軽にお声をおかけください』
「意外な特技を持っているのは砂彩も同じ」
自分が首に巻いたマフラーを指でいじりながら魅成が言う。
「砂彩に先を越された気分……私も編み物を始めようかな?」
「私は料理ができる方が羨ましいわよ」
魅成は、キョロリとした目で砂彩の事を見上げた。
「そうだね……隣の芝は青く見えるものだしね」
砂彩は、寒くなった今の時期でもカーディガンなどを着ずに、冬服一枚で過ごしている。
彼女の細い体のラインがクッキリと見えて、すっきりとした首元が、特に印象的だ。
「隣の芝が青く見えても、自分の芝が青いとは限らないよね……」
砂彩は魅成の視線に気付き、ニヤリと笑った。
「『それがたまらない』って、人種は、どっかにいるみたいだし、あながち捨てたもんじゃないと思うわ」
自分の貧相な胸を、触っている魅成は、小さくため息を吐き、目だけを砂彩に向けながら言う。
「馬鹿にして……」
それを聞き、ニッシッシ……と笑う砂彩は、今しがた自分が貼ったポスターに目を戻した。
「これからがんばらないとねぇ」
砂彩が言うのを聞き、魅成もポスターを見つめる。
そのポスターには中心にでかでかと、こう書いてあった。
『なんでもやります!? よろず同好会』




