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なんでもやります!? よろず同好会  作者: 岩戸 勇太
夏休みはどうしようか?
29/67

美空ちゃん奮闘

 だが、顔はポーカーフェイスでも、体は正直だ。特に鼻が。というか、鼻血が。

「恥ずかしがりながら、健気にセリフを言う姿には、素直に萌えます。頑張ってくださった美色さんに盛大な拍手をお願いします」

 東屋が言う。

 奏多先輩を始め、生徒会の面々が美色に向けて拍手を始める。

「あ……あう……」

 パチパチと拍手を送られると、普段から人前に出ることに慣れていない美空ちゃんは、顔を真っ赤にして目を白黒させ始めた。

「いやぁぁぁぁあああ!」

 ついには、耐え切れなくなりそう叫んで、調理実習室から逃げていってしまったのだ。

 かわいそうなことをしたな……

 少しぐらいは反省の色を見せるかと思って、生徒会の奴らの顔を見たのだが、反省の色は全く見えない。

「余は満足じゃ」

 ポツリと本音を口に出す東屋。その口に手を突っ込んで奥歯をガタガタいわせてやりたい……

「これは永久保存ものです」

 カメラを恭しいくらいのやさしい手で撫でながら、優しい目で見つめる架名。まるで、赤ん坊の事を慈しむ母親のようにすら見間違いそうな姿だ。

 相変わらず鼻血がボトボトと落ちているが……

 その様子を、楽しそうに見ていた奏多先輩だが、俺の方を見ると、こう言い出してきた。

「まあまあ、美色ちゃんの事は、後で私の方からフォローをしておくから、大会の方を進めちゃって」

 生徒会唯一の良心である奏多先輩がいうのだから、任せてもいいだろう。

「調理を開始してください!」

 俺が言うと、合図を待っていた三人が調理を開始する。

 そこで、調理実習室のドアが開けられた。

 美色が入口に立っているのを見かける。

「外で……男子に会っちゃって……恥ずかしくて……」

 美色がか細い声で言う言葉だけで大体分かる。

 どうせなら、着替えてから外に逃げ出すべきだったな。

「まったく……あんたは昔からそうなんだから、嫌なら嫌っていいなさいよ」

 タマネギを切る手を止めた砂彩が言う。

 エプロンを羽織るために脱いでいた制服の上着を、美空の肩にかけた。

「ありがとう。さやちゃん」

 この様子を見ると、この二人も幼馴染か何かだろうか?

 まあ、俺と東屋の幼馴染の関係もあるし、見空と彼方先輩に、魅成と架名の関係だってある。

 砂彩と美色ちゃんに、何かの関係があったとしても、いまさら驚きはしない。

「ごめんねー。美色ちゃん。わたしがあやしてあげるから、こっちに来てよ。砂彩ちゃんは、今大会の最中なんだから」

 ケラケラ言いながらやってきた奏多先輩に連れられて、砂彩のところからはなれていく美空ちゃん。

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