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プロローグ

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「この同好会を残す必要性というものを感じないが?」

 ここは、どこにでもある普通の中学。土佐丸中学の生徒会室だ。

 校長と教頭の前に生徒会長である、東屋とうや) 笹騎ささき)が立っている。

 今は、この学校にあるヘンテコな同好会を潰すか? 残すか? という会議の最中である。

 けんだま同好会。心霊同好会。UMA同好会。UFO同好会。

 いかにも必要性の分からないこの四つの同好会。申請によれば、メンバーが五人いる同好会のはずである。

 だが、これら全部の同好会は、四人は幽霊部員で、唯一部室に顔を出している一人の生徒だって活動らしい活動をしていないという。いつ廃部になってもおかしくない要素を十分に持っていた。

 最近になって、新しい部活動が発足するという申請があり、部室を開けるためにも、この同好会を廃部にしようという話が出ていたのだ。

「必要な部室の数は三つのはずです。全部を廃部にする必要まではないでしょう。それに、当人に通達をするのは私なんですよ」

 廃部を伝えるという嫌な役回りをするのは自分だ。という事である。それを言われると、校長たちも弱いようだ。

「まあ、それを言われると……」

 校長が渋い顔をして言う。

 校長や教頭とて、鬼ではない。

 必要なのは三つの部室を開ける事であり、同好会の取り潰しはその手段でしかない。

「ならば、四つの同好会を一つの部屋に統合して、空いた三つの部屋を新しい部活動に割り振ればいいではないですか」

 校長も教頭も、渋い顔をしている。だが、口のうまい東屋に言いくるめられ、結局はその案を採用することになった。

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