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何者かになりたかった高校生  作者: モノクダ


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第9話 大物

「いやぁ~、いろいろあるなぁどれにしよう」僕はお菓子やらスイーツやらがたくさん売ってる通りに来ていた。お腹が空いていたのもあるが、この世界のお菓子がどんなものなのかを知っておきたかったからだ。ちなみに既に銀貨50枚くらいは盗んでいる。(全く、もう少し防犯意識を高く持たなければいけないよ)

なんで来たこともないのに場所がわかったのかというと、「いやぁ、このローズが作ってくれた地図凄いな」そうこの地図は、道順やトラブルに巻き込まれた時に逃げる場所まで書いてある。(一緒に行くつもりだったのかローズがいきたいところもリストアップされてるけど)「おっ、向こうのあれ、

アイスか。行ってみよう」僕が向かおうとすると、「ヒッグ、エッグ」鳴き声の方を見ると

路地裏に女の子がうずくまって泣いていた。

見た感じ3歳、同い年だ。(助けてあげてもいいけど、時間もそんなにないし、父から貴族の服を着ている子供とはなるべく関わるなって言われてるんだよな。でも、)「大丈夫」僕はつい手を差し伸べてしまった。(さすがにこんなにちっちゃい娘を放ってはおけないな)女の子は僕の手を取り立ち上がった。「だれ?君」(おぉ、結構かわいらしい顔してらっしゃる)「始めまして、僕はグランベルト家の長男、グランベルト・ヨウロウと言います。失礼ですが、お名前は?」「グリーシャ、3歳家名は言っちゃいけないってお父さんが」(ひどく怯えてるな、僕みたいにまちに遊びに来てはぐれたのか、だったら)「わかったグリーシャって呼んでいいかな?」「うん」「ありがとう、ちょっと待ってて」「あ、ヨウロウくん」僕はとあるものを買って戻ってきた。「はい、グリーシャこれ食べな」僕はアイスをグリーシャに渡した。「これ、貰っていいの」グリーシャちゃんはキョトンとしたような顔でそういった。「良いよ、僕も一人だったから誰かと一緒に食べたいと思ってたんだ」「あ、ありがとう」(子供あやすのとか弟以外やったことないけど、とりあえずアイスなら嫌いな子はいないでしょ)僕とグリーシャちゃんはアイスを食べながら色々な話をした。どうやらグリーシャちゃんはこの街に何回か来たことがあるが迷ったのは初めてらしい、今まで家族と来ていたのは宝石や服などが売っている場所で、

迷っている内にこんなとこまで来てしまったといっていた。(地図で見た感じ反対方向だな、どれだけ迷ったんだ?)「どこまでいけば帰り道わかる?」「えっと、多分レストランとかがある場所まで行ければ大丈夫」「わかった、じゃあ案内するね」僕はグリーシャちゃんと街を歩いていた。グリーシャちゃんは少し戸惑いながら、「あれ、このまちに来たのは初めてなんじゃ」「実は従者から貰ってる地図があるんだ」「従者、やっぱりいるんだ」グリーシャちゃんの顔がまた泣きそうになっていた。(もしかして、なんか嫌な思い出があるのかな)「あ、あの辺りレストランじゃない」僕とグリーシャちゃんはローズからもらった地図を頼りに路地を進むとかなり早く着いた。

「おぉ、いい匂いがする」僕がグリーシャちゃんを見ると、安心したような顔で「ありがとう、ヨウロウくん。お礼に何かできることはないかな。僕にできることなら何でもするよ」(その言葉、あと20年遅く言ってほしかったな)「じゃあ、グリーシャちゃんのおすすめの場所に連れてってくれない?」僕のそのひと言にグリーシャちゃんはやけに戸惑いながら。「じゃ、じゃあさ。僕と友達になってくれない、かな」(なるほど貴族だからか友達という存在がいなかったのがコンプレックスだったのか)「うん、こちらこそよろしく」「やった、じゃあおすすめのお店に連れてってあげる」「うん、ありがとう」こうして僕とグリーシャちゃんはショピングを楽しんでいたのだが、「あれ、ここって」「どうしたのヨウロウ」(確かここって父さんに顔を出してこいって言ってた場所の近くだよな。寄って見るか)「グリーシャ、こっちに行こうよ」「え、でもそっちは」僕はグリーシャの制止を無視して路地に走った。(父の育った場所、いったいどんなところなんだろう)「えっ」僕が出た路地に出たときに目にしたのは、見るからにガラの悪い男たち、さっきまでの和やかな空気から一転して不安な空気に「ヨウロウ、ここの通りは不味いって、うちの街で一番治安が悪いんだよ」「マジで、父親に挨拶してこいって言われたんだけど」「こんなガラの悪い通りに知り合いがいるの、もしかしてヨウロウくんのお父さんって」グリーシャちゃんの言葉を遮るようにガラの悪い男がわざとぶつかってきた。「痛っ、おいおい、ここはガキが来る場所じゃなねえぜぇ。見たところ貴族の子供だろ、金払えば許してやるよ」「ヒッ、ご、ごめんなさい」(ヤバいな、父さんほどじゃないけどこいつ、僕よりも強い。グリーシャを守りながらだとしんどいな。それに)ガタッ、ジロッ(周りの奴らも僕らを狙ってるのか?だったら)「カネを払う以外に許すことはないってことですか」「当たり前だろうがよ、俺たちの世界じゃ金と力がすべてだぜ」(殺せばトラブルになるならあれで)「力でねじ伏せればいいんですね」僕は腰の山刀に手を掛けた。「は、口だけは一丁前なガキだな」男もナイフを抜こうと構える。「や、やめときなって。ヨウロウ危ないよ」「大丈夫、グリーシャ」ドッ、「なっ」(こいつ、山刀を抜かない。何が狙いだ?まさか魔法か!だったら受けてカウンターで)

グンッ、僕は男の舌に潜り込み、ドカッ、男の腹にパンチを叩き込んだ。「ガハッ、クソッ。ふざけやがって」(クソッ、力が足りなかったか)「死ねこのクソガキが」ドンッ、「観念しろこの悪人め」「ハァ、何で」周りにいた荒くれ者達が男を取り押さえいた。僕が状況を飲み込めずにいると、後ろからグリーシャが駆け寄ってきた。「大丈夫、ヨウロウ」「う、うん。それよりもなんでこの人たち僕たちの味方を」僕がそう言うと、荒くれ者がグリーシャに駆け寄り「ご無事ですかグリーシャ様」「えっ、あれ。この人たちグリーシャと知り合いなの?」僕の言葉に荒くれ者が「お前何言ってるんだ!この街でモルレアス・グリーシャ様の名を知らぬものなどおらんわ」モルレアス家→公爵家→モルレアス銀行のトップ→格上「はぁ?」

あの後、僕とグリーシャちゃんは荒くれ者たちが集まる酒場に連れてこられた。そこで聞いた話によると、どうやらグリーシャちゃん はモルレアス家の長男だが、あまり外にも出ず人ととも話さないから、名前は知ってるけど姿は知らない状態らしい。ただ、ここの荒くれ者たちは昔グリーシャちゃんがさらわれたときに見つけ出してくれたそう、それでよくグリーシャちゃんは高尾に入り浸っているらしい。グリーシャちゃんが家名を隠したのは格上だからと特別な態度をされるのが嫌だったらしい。(この子はきっと大物になるぞぉ)

「ところで、お前さん名前はなんていうんだ?」説明を終えた荒くれ者が訪ねてきた。そうか、僕の服は今平民に似せてある、だからこいつらも無礼講なのか「始めまして、グランベルト男爵家の長男、グランベルト・ヨウロウと言います。先程は助けていただきありがとうございます。僭越ながら、僕がここに来た時のは父に会いに行けと言われまして、ヒルデガルドというのですが、何方か知っている人はいますでしょうか?」父の名前に酒場がざわついた。「ハッハッハ、そうか、お前はヒルデガルドの息子か!ヒルデガルドの息子にしてはやけに礼儀正しいじゃないか」荒くれ者たちが話を聞いていると、父を見る目が変わった。実は父は昔、この辺り一帯のボス的な存在で権力的にも、肉体的にもかなり強かったらしい。ただ、無理やり徴兵されそれ以降消息が途絶えたらしい。

「まさか、父がそんな人間だったなんて」「軍に入って随分と叩かれて活躍しているとは聞いていたが」バンッ、酒場のドアを思い切り空けて、大柄な男が数人の兵士を引き連れて入ってきた。「ここにいたか、グリーシャ。帰るぞ、こんなとこにいては脳みそが汚染されてしまう」「お、お父さん」(長男の父親ということは、モルレアス家当主、モルレアス大銀行総裁、モルレアス・オーノルド、確かにすごい覇気だ)オーノルドさんは僕を見て、「お前は、ヒルデガルドのとこの倅か。フンッ!行くぞ」ペコリ、グリーシャちゃんは軽く頭を下げててまで行ってしまった。バタン

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