はじまり
そのはじまりは、
「起きて。ソラ。」
ソラ「んぅ??…なーに?お母ーさん??」
「いいから。直ぐにここから出るわよ。」
心地よくふかふかのベッドで寝ていた時、突然と大急ぎで部屋に入ってきたお母さんの声で起こされた事から始まった。
「荷物はもう車に乗せたから、あとは此処から出るだけ。」
「ソラ、大丈夫よ。ママとパパが貴方を守るから。」
ソラ「??(なんのことだろ?うーん。)」
ベッドから起き上がったばかりのまだまだ眠い僕を急いで部屋から引っ張るように連れ出され、大急ぎでなにかと騒いでいる家の外へとお母さんと一緒に駆け出す。
「早い…!ここまで侵食するなんて!!」
「早く此処から離れないと!!」
ソラ「うーーん。むにゃにゃ…。ぐうぅー…。」
お母さんに手を引っ張られながら走るまだまだ寝ぼけ中の僕と、何かと焦っているお母さんの必死のお顔をじっくりと見ていた時、家の玄関前へ一台の黄色い車が止まった。
勢いよくバーンっと車のドアが開いた時、
「よし。急いで離れるぞ。ソラを頼む。」
「ええ。ソラ。私にしがみついて。」
ソラ「んんー?」
と車の中から声をかけてきてお父さん?かなぁ?凄い焦ったお顔をしてたからそうだったと思うけど、まだ眠い僕はお母さんに言われるがままに抱きついて車に乗った。
その後勢いよく車が動いて、わいわいと騒がしく声をあげている外の様子を見たかったけど、眠りの方が勝っちゃったからそのまま寝落ちしちゃった。
ソラ「ぐう。…すぴー…。スゥスゥ……。」
スヤスヤとお母さんの優しい匂いで気持ちよく寝ている間に、
「ふふふ。こんな騒ぎでも寝ちゃうなんてね。でもラッキーと言うべきかしら。」
「そうだな。こんな状況を可愛い息子に見せるワケにはいかない。」
「ええ。私達の別荘に行けば大丈夫。ええ。大丈夫。そうよ。大丈夫。あそこまではきっと来ないわ。うん。」
「…。」
ソラ「ぶぅー…。」
なんだか意味深なやり取りみたいなものをしてた事さえ聞こえてない僕は、お父さんが運転する車が揺れるたびに心地よい揺籠気分を味わうようひたすら抱きしめているお母さんの中で眠り続けていた。
僕の名前はソラ。
どこにでも見かける普通の7歳の男の子。
好きな事はお昼寝とお絵描き!そしてお母さんが作るオムライスが大好物!!
その日常をいつまでもずっと続けられたらいいなぁー。
続く。




