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wonder hole -last player-  作者: にゃこ
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旅路-1


サンバナからベルゾナド近くまでは列車で3日かかる。そういう予定でキシュは予定を立てていた。

彷徨い森にたどり着いた時点でその予定はボロボロと崩れ落ちている。それに、公共の施設を利用することも怖い。遺跡での知らされていない敵。ソリティアの村でのこと。サマーティーと話してみたがやっぱり人為的だろうと結論がでた。二週間と多く見積もっていたのに、この倍はきっとかかるだろう。それに…


「えぇ!所持金これだけなのか?」

「うん。」


サマーティーがなぜ驚いているのか全くわかっていない2人。森をでたことがない彼女たちはこの世界で暮らすのにどれだけお金がかかるのか知らないようだ。


「おい。キシュどうする?今の俺たちの所持金じゃすぐ破綻するぞ…」

「…わかってる。」

「この調子じゃ切り詰めても切り詰めてもサンバナにたどりつかないな…」

「わか!ふごふご」

「キーシュッ!」


サマーティーはキシュの口を防いで、声を止める。


「それいっちゃうと、マリー達が責任感じるだろ?な?」

「…わかってるわよ。…」


サマーティーの大人な対応に少し感心する。

しゅんとなる…自分はまだまだ周囲と比べると子供なのかもしれない…

不意に見せる落ち込みモードのキシュにギャップ萌えするサマーティー。感情を抑えれず思いっきり抱きしめてしまう。マリーとコロッツィオはみている方も照れちゃうよ。という感じでみている。

次の瞬間にはサマーティーの叫び声が響き、マリーとコロッツィオはご愁傷さまといった感じでみている。


「キシュ…こ…ここはダメ…。男の子の大事な…とこだか…ら。ね?」

「それじゃあたしに抱きつかないで。」


一瞬でもサマーティーを立派と思ったのがアホらしく感じれた。

一向は木陰に腰をおろし地図を広げる。


「さてと。ここから一番大きな都市は…ドラグーン領のハッキムだな…。」


気に食わない。ドラグーンはサンバナとは真逆の場所だ。けど今キシュたちがいる場所はドラグーンの南に位置する場所。ハッキムはきっと2日ほど歩き続ければたどり着くだろう。その間に小さな村もある。


「なんでわざわざそんなとこに〜??」

「目的地とは真逆じゃん。」


マリーとコロッツィオは不思議そうにサマーティーに尋ねた。


「……いやっ。ものを売ろうかな?って思って…」

「は?」


キシュが静かにそして力強く言った。


「え?キシュどうしたの?」

「売るってあんたの手持ちよね?」

「え?も…もちろん俺らのでしょ?んでこれから…」


サマーティーが喋るのをためらう。キシュはあからさまにノーを訴えている。


「仕方ないじゃん。んじゃどうやってお金ためんの?」

「モンスター駆除やりゃーいいじゃない。」

「そりゃそうだけど…。ここら辺のモンスターって結構強いよ?」

「いけるでしょ。今はマリーとコロッツィオだっているし。」

「そりゃそうだけど…」


サマーティーはマリーとコロッツィオの方を見る。2人とも初の戦闘ということでやる気満々だ。


「…わかった。」

「決まりね!それじゃ…」

「けど物資調達もしたいからハッキムには行くけどいいよな?」


地図を見る。たしかに、ここからサンバナへ向かって出てくる街は小さく都市らしい都市がかなり遠くにある。それに比べてハッキムを経由する方が効率がよさそうに見える。


「そうね。ハッキムによってサンバナを目指しましょ」


キシュがカバンから、小さなコンパクトを取り出し、現在地を伝えるとホログラムが映し出された。

そこには、現在登録可能なモンスター討伐が表示されている。


「サマーティーもこれもってるでしょ?」

「ん?あぁ。俺も探そうか。」


サマーティーもキシュと同じコンパクトをとりだす。ホログラムが表示された。マリーとコロッツィオは不思議そうに2人を囲んで見つめた。


「うわぁ~なにこれ~??」

「外の世界ってこんなのがあるの?」


サマーティーが笑って2人に説明した。2人が取り出したコンパクトは<サーチャー>と言って、たくさんの国々が共同で開発したマシーンなのだ。問題が起こった場所に魔力の目印フラッグを取り付けると、サーチャーはそのフラッグを全て感知する。感知された情報は、文字で整理されホログラム上に表示される。

フラッグは自動的にレベル付けがされ、そのレベルに応じて報酬金額が決まるシステムだ。赤文字が危険・黄色がやや危険。色がないものは少し危険となっている。

モンスターを討伐すると同時に、フラッグは消滅する。フラッグが消滅した段階で、エントリー者にエレクトラマネーが入ってくる。エレクトラマネーは電子マネーのことで、銀行などで、現金化してもらうことができる。それに、都市ではこの電子マネーを使って買い物もできる。


「へ~凄い!!」

「魔力とマシーンの融合か。すごいなー。」

「あ。これとかいいんじゃない?」


キシュがホログラムを指す。皆の視線に飛び込んで来たのは、黄色にマークアップされている記事。

内容は、巨大化したサラマンダーの討伐。場所もここから近い。


「サラマンダーか…。まぁなんとかなるんじゃないか?」

「それじゃエントリーするわね」


キシュが、エントリーボタンをタッチすると、画面にエントリー完了と表示された。


「雑魚の討伐もしとかないか?」


キシュは少しめんどくさいかんじたったが、マリーはやる気マンマンにやるー!と返事をした。

全てのエントリー作業が終わるとマリーはやる気マンマンになった。本格的な戦闘。興奮は抑えられない。


「よーし!やるぞー!!」





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