愚か者には見えない最強装備を着けた女騎士はどう見ても全裸です!本当にありがとうございました!
2020.4.11
ボツ!
とある国に それはそれは傲慢で自意識過剰で高飛車で横柄で乱暴で性格の悪さが抜きん出た女性が居りました。
「何故ワタクシが選ばれなかったのかしら!!!!」
女性の部屋は酷く荒れており、花瓶や絵画、タンスに棚と言った家具の類までもが木っ端微塵に斬り刻まれ、それでもスッキリしない女性は肩で息をしながら最後に部屋のドアを袈裟斬りにしました。
「あのちんちくりんなメスガキ共め!!」
この見事なまでに言葉遣いの悪い女性の名は【エリザベート・オンナキシハ・スグニアヘル】
王国の中で性格以外にも抜きん出た剣術と美貌を兼ね備えており、次期剣聖として最有力候補として名が上がっていた。
しかし腕前だけで選ばれるほど剣聖の名は安い物ではなく、徳の高さや謙虚さ、それに加えエリザベートには『労りの心』が決定的に足りていなかったのだ。
剣聖に選ばれた少女はエリザベートより二三程若く、王国に代々伝わる武具を継承し統治の路を歩み始め、その後ろ姿をエリザベートはギリギリと歯を噛み締め負のオーラを放ちながら見るしか出来なかった。
「エリザベート様に耳寄りな話が御座います……」
それはある日の事だった。
エリザベートの屋敷にふらっと現れた見窄らしい商人。エリザベートはその日は偶然暇を持て余しており、他にやる事も無いためその商人の話を聞くことにした。
「私はとある国の名のある武家の者です。故あって今はこの形に変装しております」
「ふーん……で? 何の御用かしら?」
紅茶を嗜みながら商人の話を半分以下程度に聞き流すエリザベート。しかし商人には水の一杯すら出さない。
「これを……」
そう言って両手をテーブルの上に……しかしそこには何も無く、エリザベート様には暫しの沈黙。
「見えませんか? これは『愚か者には見えない鎧』で御座います」
「…………」
まるでキチガイを見るかのような冷ややかな目付きでエリザベートは商人を見下すも、商人はとても真面目な顔付きでエリザベートを見つめている。
「皆、同じ反応で御座いました。故にエリザベート様の所へ来たのです。これは剣聖に相応しい程の人物でないと見ることの出来ない」




