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『パッチリ猫目 巨乳』で検索

2020.2.6

面白くならなさそうなのでボツ

 そこはかとなくガタガタと揺れるパイプ椅子に一人の男がチョコンと座り、デスクを挟んで対面にパソコンを開いた女性が忙しそうにカタカタとキーボードを叩いている。


「えーっと……初めての方ですね?」


「ああ……」


 男は無愛想な返事を一つ。女性は男のプロフィールカードを見てパソコンに淡々と入力していく。


「本日は『結婚相談所 天使の知恵』へようこそ。本日担当を務めさせて頂きます【香坂ゆかり】と申します。当相談所では男女合わせて50000人もの登録者が御座います。きっと貴方様にピッタリのパートナーが見付かりますよ!」


「ああ……」


 再び無愛想な返事が返ってくるが、初めての客は緊張して上手く話せない事が多く、香坂も度々その様な客を見てきたので特に気にも止めなかった。


「ご希望のお相手は御座いますか?」



 男は静かに眉を際立たせた。



「生まれて初めて恋をした……。仕事ばかりの日々に青天の霹靂とも言える衝撃が走った……」


「左様で御座いますか。それで、そのお相手はどんな方ですか?」


「これだ……」と男がポケットから取り出したのは、薄いチョコレートの箱だった。箱には『プリティラビットチョコレート!』と書かれており可愛らしいピンクの衣装を着た女の子が一人写っている。


「……あ、あのー…………」


 香坂は戸惑った。まさかとは思うがこのアニメキャラのプリティラビットとやらに恋をしたのではないかと、暫し頭を悩ませた。


「この子を探している」


「……………………」


 香坂は言葉に困った。と言うか開いた口が塞がらなかった。結婚相談所に二次元を持ち込む輩は初めてであり、結婚より先に病院を紹介すべきではないかと近くの精神病院を検索したくなった。


 しかし、そこは登録料を貰っている以上多少は相手にしなければならないのが客商売の悲しいところ。香坂は超営業スマイリーで柔やかに対応した。


「では、此方の女性に近い方をお探し致しますねぇ♪」


 引きつった笑顔の裏では一刻も早く男を帰したい気持ちでいっぱいだ。


「パッチリ猫目に巨乳で頼む」


(なんだこの男は!!)


 ブラインドタッチで速やかに検索をかける。そして25人のデータが浮かび上がった。50000人ものデータの中からたったの25人。それでも結婚相手は一人だけなのだから十分である。



「お客様、なんと25人もの女性が見付かりました」


「そこから料理上手と身長150cm以下で更に絞ってくれ」


(更に拘るのか!! 何様のつもりだこのアホは!?)


 カタカタとキーボードを鳴らし更に絞り込みをかける。すると12人のデータが浮かび上がった。



(……結構いるのね)



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