僕達の秘密基地がモンスターに乗っ取られました!!
2019.7
ダンジョンものを書こうとしてボツ
「ドーナツ持った、本持った、後は……」
背丈に見合わぬ大きな剣を掲げ、少年は足早に家を飛び出した。
「遅いぞルック……」
「悪いアトス。準備に時間が掛かってさ……」
既に待ちくたびれていた友人アトスは木に寄りかかり、腕を組み欠伸をしていた。
「チェルシーは?」
「待ちきれずに先に行ったよ」
常に籠手を付けて剣を掲げるアトス。不躾で愛想の悪いルック。そして可愛さは村一番のチェルシー。三人は幼少からの幼馴染みだ。いつも三人だけの秘密基地で遊んでいる。
「早く行こうぜ♪」
「遅れてきてよく言うよ……」
二人は急いで掛け出し、チェルシーが待つ秘密基地へと向かった……が、目の前の光景に思わず身を潜めてしまった!
「グルルルゥゥゥ……!!」
何と秘密基地の前にヘルハウンドが数匹彷徨いていたのだ!!
「チェルシーは!?」
「ここに居なければ中だろう……」
アトスの言葉に思わず飛び出そうとしたルックだが、アトスは服を掴みそのまま引っ張った。
「何だよ!?」
「待て……多分中にはヘルハウンドを駆使できるモンスターが居るはずだ。迂闊に飛び込んだら殺されるぞ」
しかしルックはアトスの手を振り払い、剣を握り締め突撃の構えを取った!
「うおおおおお……!!」
大剣でヘルハウンドを追い払おうとするルック。しかしそんな事ではヘルハウンドはビクともしない。
「……アホめ。だがそうこなくちゃ……な!!」
アトスはポケットからスリングショットを取り出し手頃な小石をヘルハウンドの目に当てた!
―――グルルル……!!
怒りに満ちたヘルハウンドの間を駆け抜け、アトスとルックは地面に開いた秘密基地の入口へと突入した!!
「きっと『待て』の命令を受けてるから追ってはこないだろうよ!」
「チェルシーが心配だ! ビビるなよアトス!!」
ルックが大剣を握り締め秘密基地の地下一階を駆け抜ける!
苦節六年の月日を費やし完成させた地下の秘密基地。全貌地下三階の大きな秘密基地には机や棚、果ては食料品までもが持ち込まれている。何故モンスターが彷徨いていたのかは不明だが、二人はチェルシーの身を案じ我が家同然の秘密基地を突き進む!




