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 目指したのは、公園だった。




「――って言うか、見た目全然変わってないし」


 何故、居たのかについては何も言うまい。奇跡とだけ言い聞かせておく。

 彼は、夢のまま……いや、正確には『夢とまったく同じ姿』だった。

 時を刻んでいない。

 多分、表現するならその言葉がピッタリだ。

 何をどうすればそうなるのか。若作りにも限度がありすぎるだろう。


「もしかしたら、生まれ変わったキミと、同じ時を進むため……なのかもな」


「……それって、都合のいい解釈? 誤魔化し?」


「努力と言って欲しい。オレだけ先には進みたくなかった。キミとの歩幅を会わせたいという、ささやかな願いが叶えられたんだ」


「で、いくら使ったの?」


「失礼な。整形は一切ない、天然物だ」


 彼は言う。

 これは神様がくれた奇跡の一つだ。

 生まれ変わったこと、めぐり合えたこと。そして、同じ時を歩めること。

 年齢は進んでしまったけど、姿がそのままなら、同じに進めるだろう。だから努力したんだと。神様が報いに答えてくれたんだと。


「じゃあ、これからは?」


 出会えたこの先、どうするのか。

 尋ねたわたしを真っ直ぐに見て、口を開く。


「この町で就職先が見つかった。住む場所もこの町だ。期限も何もない。だから、これからはキミの側に居たい。望んで、いいか?」


 戸惑いがちに。

 そんな答えに叫ぶ。


「いいに決まっているよ!」


 だって、やっぱり同じだった。

 会えて嬉しいと思う気持ち。変わらなかった彼の気持ちにまた、わたしも何も変わっていない。


「あのね」


 真っ直ぐに、わたしは言う。

 思っている以上に、恥ずかしさはなかった。




「生まれ変わっても、アナタが好きだよ」




 記憶はあるけど、もしかすると心は違うかもしれない。

 一瞬でもそんな不安はあったけど、心配するほどじゃなかった。



 紡いできた想いがここにあり、『はるか』を形成しているのだから……。




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