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1 プロローグ
原初の時より昔、契約の日より悠久の昔、人は形を持たぬ魂であった。
故に魂は知る。神の存在を。故に人は知る。世の理を。
故に人の知らぬところはなく、神の御名の許において全ては自明であった。
然るに人は皆人我を思い、ここに原罪が為される。
之を知りて神はしかし、人を祝福する。
欲を喰らう器を与え、それは肉となりて魂を囲う。
思わんが為の言葉を与え、それは意識となりて魂と寄り添う。
而して我ら、ここに在り。
故に我らは人。福音を頂戴せし神の子であることを創世と契約に先し、先ず此処に示す。
――聖典五書第一書『創世記』より一部抜粋




