「はじめまして」と、そう言って。
始まりました、『99の嫌いと1の好き』。
幼馴染との恋愛、書いてみたかったんですよね~(^^)
でもってちょっぴりエロくてドキドキするの書いてみたかったんですよね~(^^)
作者は就活生なので更新は不定期かつ亀更新になるおと思います(><)
ですが、読んでいただけると嬉しいです(*^^*)
「ねぇ知ってる?今日転校生来るらしいよ!」
「しかもイケメンなんだって?」
「やばいよ、あれは。背も高いし」
「おまけに帰国子女なんでしょ?」
朝。
いつもと変わらない春の風は吹く中。
女子生徒の噂話の言葉が、たまたまイヤホンを外した耳に聞こえてきた。
‥転校生、来るんだ。
それくらいの反応だった。
転校し来る子が、イケメンだろうが、美少女だろうが興味なんてない。まぁ宇宙人だとか言われたらさすがに驚くけどさ。
ただいつもと違って騒がしくなる今が、すごく嫌だった。
「相変わらず朝から眉間にしわが寄ってるね」
「…悠世」
自分の眉間に人差し指をさしながら呆れ顔で言ったのは、この高校に入学して以来の親友、瀬崎 悠世だ。
セで始まりセで終わる、非常に珍しい名前だなと、入学式の日にクラス分けの表を見てそう思ったのを覚えている。
校則が緩いのを手玉に取ったかのような、ハニーブラウンの髪の毛先にウェーブをかけたセミロングに、零れ落ちそうなほどに大きな瞳(自前)が特徴的。
160㎝に満たない小さめの可愛らしい身長に細身の身体。
今時の子って感じで、可愛らしいが代名詞とでも言うような、そんな人。
まぁ実際に顔は可愛いんだけどね。
その辺歩いてたら声かけられるくらいだし。
ただ、
「朝からブサイク面さらすようなことでもあった?」
ただ、すごく、ものすご――――っく、口が悪くて口調がきついだけ。
そんな彼女の友達はやはり少ない。
いや、打算的な人はけっこう寄っては来るんだけど。
「いや、ある。あと5分くらいで」
「ふうん。また?とうとう朝の記録更新?おめでとう」
「ミジンコほども嬉しくねぇ」
悠世の言う朝の記録とは、朝のSHRが始まるまでに告白をされる回数のことだ。
ちなみに毎朝って訳でもないから、単位は週に何回。
今日は木曜日。そして今日のこれを含めれば連続4日目。
「連続4日ってすごいね」
「だから、嬉しくないんだけど」
「あんたのどこがそんなにいいんだろうね」
余計なお世話だ。
私だってあんたに告白しようとしてくる男の気持ちなんて全くわかんないよ。
「っと、そろそろ時間だし行ってくる」
「今から行ったらSHR間に合わなくない?」
「あーうんだろうね」
でも5分くらいだし、それくらいなら遅刻してくるやつより早く教室に戻れる気がする。
私はそう考えながら、呼び出された屋上へと歩いて行った。
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「行っちゃったし」
耳にイヤホンをさしたまま、この高校に入って以来の親友、神崎 千歳は教室からで行ってしまった。
校則が緩いのにも関わらず、きちんと学生らしく黒髪のままの彼女は、ショートでくせっ毛の髪をいつも無造作にワックスで遊ばせている。
ただ、その黒髪は染めたように真っ黒だから、きっともともとは黒髪じゃないんだと思う。
初めて彼女を見たときは、男前な人がいるもんだと驚いた。
シャープな顔立ちに大きな瞳。
165㎝をちょっと超える女子にしては高い身長に、モデル並みの体型をしている。
前から見ても後ろから見ても美人な親友は非常にモテる。
ただ、恋愛とかに興味がないだけ。
そして「干物かよっ」とツッコミを入れたくなるほどにドライなのだ。
というかなにかにつけ無関心で面倒くさがり。
「今日はどんだけ男をこっ酷くふるんだか」
自分の席から2つ後ろの千歳の席を見てため息をつく。
ちらりと見えた時計はあと2分ほどでSHRの始まりの時間をさそうとしている。千歳はさっき行ったばかり。帰って来るのはもう少し先になるだろう。
「お前ら席つけー」
……あれ。
もう一度時計を見る。時計は30分をまださしていない。チャイムも私の耳には聞こえていない。
なのにいつも通り気怠そうに入ってきた我らが担任、南田 学。通称がっくん。
いつもなら5分くらい遅れてきそうなこの先生が、チャイムが鳴る前に教室に入ってくるとかなに。
病気?
変なもの食べた?
今日傘持ってきてないよ?
「がっくん今日早くない?」
「いつもは遅刻者の味方なのに」
「俺だってチャイムが鳴る前に教室に来るのは不本意だがな、今日はいつもとちょっと違うんだよ」
「「ああ、転校生!」」
ざわざわと教室が一気にうるさくなった。
2年生の春を過ぎる手前の今。
転校生がいてもおかしくはないが、珍しいことこの上ない出来事だ。
がっくんはうるさくなった教室を宥めることもせずに、とりあえずとばかりに出欠確認をする。空いている席を見つけては名簿に書いていくがっくんを見ていると、私の2つ後ろの席を見て手を止めた。
「神崎は?」
「さっきまでいましたよ」
がっくんの言葉にすかさず誰かが返した。
その誰かの言葉にがっくんはなにかを納得したようで「またか」と呟いて名簿を閉じた。
「もうみんな知ってると思うが、今日から1組に新しい生徒が入る」
その言葉に周囲の温度が上がる。みんなまだかまだかと待ち遠しいのだ。
「どんな子?」
「まぁ見りゃあわかる。喜べ、女子。俺には負けるがイケメンだ」
一言余計だし。
ていうかがっくん、見ようによっちゃあイケメンだけど自分で言うほどイケメンでもないし。
がっくんの「入れ」の言葉に反応して、教室の扉が開く。開けられた扉から入ってきたのは、がっくんとは比にならないくらいのイケメンだった。
どこかのハーフだろうか。
グレーっぽい瞳に赤茶っぽい髪色をした彼はすごく背が高くて、細身だけど鍛えてそうな感じだった。
彼を見る女の子たちは、釘付けって感じでぼーっとそしてじーっと彼を見ている。
「一条 旭です、よろしくお願いします」--------、ガラッ
すっごく綺麗な低音ボイスだった。
そして、それに紛れて聞こえてきたのは、後ろの扉が開く音だった。




