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その頃、ダグラスはメイド塔の庭の近くにある茂みにいた。
目線の先には楽しそうに話す、リアリスと王太子のデラルージュが。
「何故、王太子殿下が…」
盗み聞きをしてはいけないと思いつつ、リアリスとデラルージュがどんな話をしているのか気になる。
時折、笑い声が聞こえると
ダグラスの顔は強張った。
王太子殿下はリアリスと何故こんなにも仲が良いのだろう。
今日初めて会ったのではなさそうだ。
それに、あの王太子殿下の顔。
リアリスを見つめる目は尋常じゃない。
男女の事には疎いダグラスだったが
こればかりはわかる。
ライバルだ!
まさか王太子殿下がリアリス嬢の事を知っているなんて!
ダグラスの目つきが鋭くなる。
その時、庭の2人からこんな会話が聞こえた。
「帰ったらリアリスちゃんに聞いてもらいたい事があるんだ。」
何!聞いてもらいたい事?
なんだ!何なんだ!
ダグラスは考える。
はっ?もしかして!
リアリス嬢に愛の告白をするつもりでは!
ダグラスは焦りまくった。
いかん!それはいかん!
王太子殿下が告白してしまったら…
ダグラスは最悪の事態を想像する。
ましてや、自分は身体の大きな強面の男。
一方、相手はこの国の王太子で女性にモテまくっている人物。
「これは一大事だ。」
ダグラスは、ささっと茂みから抜け出し
気づかれないようにその場を後にした。
王国軍の訓練所に帰っても、先程の2人の姿が頭から離れない。
国境近くに出発する準備をしながら考える。
王都に帰ったら、真っ先にリアリス嬢に会いに行こう。
王太子殿下よりも先に会わねば。
出立の準備が整い、国王と王太子が見送りに来た。
「将軍よ、くれぐれも気をつけてな。そなたにかかっておるゆえ。」
「はい、お任せください。」
ダグラスは国王に一礼した。
そして、隣に立つ王太子殿下に目線を向けた。
「将軍、万全の準備をしてご連絡をお待ちしています。」
「はい。王太子殿下。…あの、殿下。」
「ん?」
ダグラスは口まで出かかったリアリスという名前を飲み込んだ。
「いえ、なんでも。それでは行ってまいります。」
馬を蹴って走り出す。
集まった王国軍の旗が靡く中
ダグラスと数人の部隊は、王都を出発した。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです。
王太子のデラルージュは
大変に見目麗しい、ザ!王子様という見た目です。
サラサラ銀髪を束ねて執務をする姿なんてのは
とっても気品があり、そしてセクシー。
作者は眼鏡のイケメンも大好きなので
そろそろ登場させたいなと思ったりしてます。




